ドバイ万博で活況を呈するサウジアラビア館

(サウジアラビア、アラブ首長国連邦、中東)

リヤド発

2021年11月10日

開幕から約1カ月が過ぎた2020年ドバイ国際博覧会(会期:2021年10月1日~2022年3月31日、ドバイ万博)のサウジアラビア館に、多くの人々が訪れて活況を呈している様子だ。同館は、地上6階、面積1万3,000平方メートルと世界各国のパビリオンの中でも2番目の規模で、館内では、さまざまな技術を用いてサウジアラビアの雄大な自然や、2014年に世界遺産として登録されたジェッダ歴史地区などを表現している。サウジアラビアの伝統工芸や新産業創造に関するワークショップなども開催している。同館は、最大のLEDディスプレーや最長のウォータースクリーンの設置など、3つのギネス世界記録を樹立しており、米国グリーンビルディング協会(USGBC)による建物環境性能認証制度であるLEED認証を取得するなど、斬新さと環境への配慮の面で万博開幕前から評価を受けていた。

同館には、アブダビ首長国のムハンマド・ビン・ザーイド・アール・ナヒヤーン皇太子やモルディブ大統領をはじめとする要人が訪れ、10月15日には1日における最大来場者数となる2万3,000人が足を運ぶなど、にぎわいをみせている。10月29日付サウジアラビア国営通信(SPA)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますの報道によれば、合計来場者数が50万人(万博全体の来場者数の30%に相当)を突破し、これまでにサウジアラビアが出展した国際展示会における最多の来場者数を記録した。国外の一部報道でも、「連休中に最も混雑したパビリオン」として、ホスト国であるアラブ首長国連邦(UAE)とともに名前が挙げられた。

その中で、サウジアラビアのムハンマド・ビン・サルマーン皇太子は10月29日、リヤド市王立委員会(RCRC)が代表となり、首都リヤドを2030年の万博開催候補地として正式に登録したと発表した。翌30日には、同皇太子がアブダビ首長国皇太子と電話で会談し、ドバイ万博開催の祝辞とともに、2030年万博への立候補を表明したことに対し、同日にドバイ首長国のムハンマド・ビン・ラーシド・アール・マクトゥーム首長がサウジアラビア開催への支持を表明したことについて、謝辞を述べたと報じられた。

(比嘉千亜紀)

(サウジアラビア、アラブ首長国連邦、中東)

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