EVをアピール、インドネシアで国際オートショーGIIAS開催

(インドネシア、日本、韓国)

ジャカルタ発

2021年11月16日

インドネシアのジャカルタ近郊で自動車展示販売会「ガイキンド・インドネシア国際オートショー(GIIAS)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」が11月11日から21日まで開催されている。乗用車に関しては、トヨタやホンダなどの日系ブランドを含めて17の主要ブランドが出展し、複数のブランドが電動自動車(EV)の展示を行った。

今回のGIIASのテーマは「Wheels to Move」。アイルランガ・ハルタルト経済担当調整相は開会あいさつで「インドネシアにはコバルトやニッケルなど国内の(EV用)バッテリー産業をサポートする材料、およびEV製造が可能な自動車メーカーが存在する」とした上で、「今回のEV展示により、サプライチェーンエコシステムの形成が促されることを期待する」と述べた。

トヨタ自動車の現地販売法人トヨタ・アストラ・モーター(TAM)は、ハイブリッド車では「カムリ」「カローラ・クロス」「C-HR」などを展示した。さらに、スマトラ島の観光地のトバ湖周辺で、2022年から小型バッテリー式EV(BEV)の「シーポッド」やプラグインハイブリッド車(PHEV)の「プリウス」を投入し、「EV スマート・モビリティー・プロジェクト」を実施するとした。TAMによると、2022年からハイブリッド車を現地生産し、インドネシア国内での販売と海外へ輸出を予定するという(同社プレスリリース外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)。日産自動車の現地販売会社の日産自動車ディストリビューター・インドネシア(NMDI)は、BEV「リーフ」と、独自のハイブリッド技術を持つ「Kicks e-Power」を展示した。

韓国はトップセールスで攻勢強める

韓国の現代自動車はBEVの「コナ」と「アイオニック」を展示した。GIIASに先立ち、同社の鄭義宣(チョン・ウィソン)会長は10月25日にインドネシアを訪問し、ジョコ・ウィドド大統領と面談した。その際にインドネシア政府と協力して現地のEVエコシステムを確立していくと述べた。同社はジャカルタ近郊に自動車の生産工場を建設し、2022年1月に内燃機関車の量産を開始予定で、同3月からはEV生産も検討している(「コリアン・ヘラルド」紙10月25日)。同社は既に、インドネシアでEV向け電池セル生産工場を生産することも発表している(2021年8月4日記事参照)。

写真 GIIASの現代自動車ブースに展示されたジョコ大統領の署名入り「コナ」(ジェトロ撮影)

GIIASの現代自動車ブースに展示されたジョコ大統領の署名入り「コナ」(ジェトロ撮影)

(上野渉、シファ・ファウジア)

(インドネシア、日本、韓国)

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