輸入車不足で10月も国内自動車販売の落ち込み続く

(アルゼンチン)

ブエノスアイレス発

2021年11月25日

アルゼンチン自動車製造業者協会(ADEFA)は11月3日、10月の自動車(トラック、バスを除く)の生産台数と輸出台数を発表した。生産台数は前月比5.8%減、前年同月比42.8%増の4万1,002台、輸出台数は前月比2.8%増、前年同月比74.7%増の2万5,938台だった(添付資料図1、図2参照)。輸出は、全体の6~7割を占めるブラジル向けのほか、チリ、中米向けが好調だった(添付資料表1参照)。

ADEFAは10月の生産台数が前月比で減少した要因として、稼働日の少なさを挙げた。ただ、今後は世界的な半導体不足と国内の輸入規制強化の影響が自動車や自動車部品の生産に影響を及ぼす可能性がある。10月22日付現地紙「クラリン」(電子版)によると、フォルクスワーゲンは11月に10日間、コルドバ州のトランスミッション工場の稼働を停止する。ブラジル、欧州の完成車工場が半導体不足の影響を受けており、両工場向けのトランスミッションを製造するコルドバ工場にも影響が及んだ。また、10月20日にはアルゼンチン自動車部品工業会(AFAC)とADEFAが輸入代金の前払いを10月6日から同月末日までに制限した10月5日付け中銀通達A7375PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)が自動車・同部品の生産に悪影響を及ぼすとして、政府に指摘してその解除を求めた。その後、10月28日付の中央銀行通達A7385PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)により、生産財に限って11月1日以降の前払いを可能としたが、その金額には上限が設けられている。

10月の自動車の国内販売は4カ月連続で前月を下回っただけでなく、前年同月比でも大幅に減少した。アルゼンチン自動車販売代理店協会(ACARA)によると、10月の自動車国内販売(新車登録)台数(トラック・バスを含む)は、前月比13.7%減、前年同月比27.2%減の2万6,593台だった(添付資料図3参照)。ブランド別、車名別の販売台数は添付資料表2のとおり。ACARAによると、国内市場の需要は旺盛だが、世界的な半導体不足による自動車の供給不足と国内の資本取引規制による輸入台数の減少により、国内の需要を満たすことができない状態が続いている。この状況を受けて国産車の販売シェアが高まっている。2020年10月の国内販売台数に占める国産車のシェア34%に対して2021年10月は49%となっている。

(西澤裕介)

(アルゼンチン)

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