バンコク都、洪水への注意喚起とともに対策も実施
(タイ)
バンコク発
2021年11月25日
タイ・バンコク首都庁(BMA)のナロン・ルアンシー助役は11月20日、前日の19日から28日までの間、満潮によってチャオプラヤー川の水位が上昇(海抜1.8~2.0メートル)するとの予測を明らかにした。バンコク都では近隣住民に注意喚起を行うとともに、水位上昇に備えた対策を実施した。同都は11月8日の洪水発生時に、今回の水位上昇を既に予測していた(2021年11月10日記事参照)。
バンコク都による対策の主なポイントは以下のとおり。
- 11月19~28日の期間のチャオプラヤー川の水位上昇に備え、バンコク都は堤防ラインの再確認と点検を実施する。
- 簡易な堤防が設置されている地域などについては、土のうを追加するなどの対策を講じる。具体的には、土のうの高さを従前の海抜2.3~2.4メートルから2.8メートルに引き上げる作業を実施する。
- チャオプラヤー川沿いの排水ポンプなどについては、有事の際に正常に稼働できるよう確認するとともに、4台の移動式排水トラック、大型の土のう200個、小型の土のう約4,000個などを追加で準備する。
- 水位上昇時に人々が移動できる木製橋の設置に着手。該当する民家の床上げを実施するなどの対策を講じた。
- 長期的な洪水の防止措置として、都の排水局や予算局、国の港湾局、チャオプラヤー川付近の建物の所有者などの関係者と会議を実施。川沿いの未建設部分の堤防建設について議論を実施した。
(岡本泰、ナオルンロート・ジラッパパー)
(タイ)
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