米ボストン市長は初の女性の台湾系ウー氏、ニューヨーク市長は民主党のアダムス氏

(米国)

ニューヨーク発

2021年11月04日

11月2日に行われた米国マサチューセッツ州ボストン市長選挙で、台湾系米国人で同市議会議員のミシェル・ウー氏(民主党)が、64%の投票を獲得し、同じく民主党候補だったアニサ・エサイビ・ジョージ氏を下して当選した。ボストンで史上初の女性市長が誕生する。

同氏のウェブサイトによると、ウー氏は、子育てや小企業の立ち上げの際に、市からの支援に障壁を感じている人々に会い、他の家族が同じ問題に直面しないよう改革していくためにハーバード大学の法学部へ進学した。そして、トム・メニーノ元ボストン市長の下で働いた経験や、自身の担当教授だったエリザベス・ウォレン上院議員(マサチューセッツ州、民主党)の初の選挙活動で働いた経験を基に、政府や政治には問題を解決できる可能性があると感じたと述べている。

ウー次期市長は当選後のスピーチで、「われわれのボストン市は、全米で最初に公立学校、公共公園、地下鉄を建設したという歴史がある」と述べた上で、「ボストンを自分の故郷とする人たちを歓迎する準備ができている。全ての市民が経済的に住みやすいボストンにする」と目標を掲げた。

米国ニューヨーク市では、民主党のエリック・アダムス氏(2021年7月9日記事参照)が66%以上の得票率を獲得。共和党のカーティス・スリワ氏が敗北演説をし、アダムス氏が当選した。アダムス氏は当選後のスピーチで、「政府と市民の間には契約がある。市民は税金を払い、われわれ(政府)はその税金を使って市民に商品やサービスを提供する。これまで、われわれは商品とサービスを提供できていなかった。しかし、(私が着任する)1月1日からはそうではなくなる」と発言した。また、「私は今夜、自分の夢を達成できた。1月1日から、市民の夢の達成を妨害する障壁を全力で取り払うよう努める」とした。

(吉田奈津絵)

(米国)

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