第4回輸入博開幕、世界各国・地域から約3,000社・団体が出展

(中国)

上海発

2021年11月10日

第4回「中国国際輸入博覧会」(CIIE、以下、輸入博)が11月5日、上海市の国家会展中心で開幕した(会期は11月10日まで)。ジェトロは第1回から4年連続でジャパンパビリオンを設けた。

開幕前日の4日夜に行われた開幕式では、2020年に続き、習近平国家主席がビデオメッセージで講演した。講演では、中国は14億人超の人口および4億人以上の中間所得層を抱え、商品・サービスの輸入額が年間約2兆5,000億ドルに達する巨大な市場を有するとし、「輸入貿易促進創造モデル区」の増設や、越境EC(電子商取引)の輸入商品リストの改善などを実施すると述べた。また、グローバルな産業チェーン、サプライチェーンの安定、環太平洋パートナーシップに関する包括的および先進的な協定(CPTPP、いわゆるTPP11)やデジタル経済連携協定(DEPA)への加入、グリーン・低炭素社会の推進、ワクチンの分配などにも積極的に取り込んでいく意欲を示した。

輸入博には、国家展示ホール(オンライン開催)に58カ国と3つの国際組織が、企業展示ホールに127カ国・地域から約3,000社の企業・団体がそれぞれ出展。企業展示ホールの総面積は36万6,000平方メートルで、2020年と同様、食品・農産品、自動車、工業技術・設備、消費品、医療機器・ヘルスケア製品、貿易サービスの6つの展示エリアで構成されている。さらに、中国国内の需要を反映し、低炭素および環境保護技術、集積回路(IC)、公共衛生・防疫、グリーン・スマート家電など13の特設エリアが設けられた。

写真 集積回路の特設エリア(ジェトロ撮影)

集積回路の特設エリア(ジェトロ撮影)

各国・地域の出展概況について、輸入博の主催者は「これまで出展企業数の多かった米国、日本、ドイツ、フランス、英国、イタリアなどの出展企業数および出展面積は過去3回と比べていずれも同等か上回る水準。特に主要20カ国(G20)の出展企業数は全体の半数に当たる1,500社余りで、出展面積も23万平方メートルを超えた」と説明した。

日本からは、環境技術をアピールする企業も多く出展した。トヨタ自動車は燃料電池車(FCV)の「MIRAI(ミライ)」を展示し、脱炭素に向けて中国社会への貢献を打ち出した。

写真 ジャパンパビリオンの様子(ジェトロ撮影)

ジャパンパビリオンの様子(ジェトロ撮影)

(劉元森)

(中国)

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