NZ中銀が7年ぶりに利上げ、政策金利は0.50%に

(ニュージーランド)

シドニー発

2021年10月07日

ニュージーランド準備銀行(RBNZ、中央銀行)は10月6日、政策金利を0.25ポイント引き上げ、0.50%とすることを決定した。RBNZは、新型コロナウイルスの感染が拡大した2020年3月以降、政策金利を過去最低の0.25%に据え置いてきたが(2020年3月26日記事参照)、2014年7月以来、7年ぶりに利上げを実施した。

政策金利の引き上げに当たって、RBNZは「物価を安定化し、持続可能な最大限の雇用を支援するため、金融政策の引き締めが必要だと判断した」と説明した。また、「住宅市場は持続不可能な水準にあるが、金融政策の引き締めによって不動産価格も抑制される」との見通しを示した。

ニュージーランドでは、デルタ型変異株による市中感染が2021年8月中旬から急拡大し、最大都市オークランドで厳格な制限措置を継続しているが(2021年10月5日記事参照)、RBNZは「インフレと雇用に関する中期的な見通しは大きく変わらない」とした。また、「現在の制限措置によってサービス産業やオークランドの一部企業は大きく影響を受け、経済は急激に縮小したが、制限が緩和されるにつれて迅速に回復する」との見方を示した。

(住裕美)

(ニュージーランド)

ビジネス短信 fc71d8cec05fd749