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ブラジル・中国ビジネス委員会、CO2排出量取引の実現に向け提言

(ブラジル、中国)

サンパウロ発

2021年10月29日

ブラジル・中国ビジネス委員会(CEBC、注1)は10月14日、「伯中協力の基盤となるサステナビリティーとテクノロジー」と題した提言書を発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。

提言書では、脱炭素化に向けた提言の1つとして、世界的にも導入が進んでいるカーボンプライシング(注2)の代表例である二酸化炭素(CO2)の排出量取引を両国間で行うためのルール形成が挙げられている。提言書によると、中国政府は2060年までに温室効果ガス排出を実質ゼロにする目標を掲げており、中国政府は現在、事業者に対してCO2排出量の上限を設定しているという。また、上限を超過した事業者が余裕のある事業者から、取引所を通じて排出枠を購入できる制度も確立している。しかし、現時点では、中国のCO2排出量取引市場には国外企業の参加は認められていないという。

この点について、CEBCのクラウジア・トレビザン理事は10月14日の現地紙「エスタード」とのインタビューで、中国でのCO2排出量取引への外国企業の参加がいずれ可能になるとの見通しを示し、「ブラジル企業も(取引参加に向けて)準備する必要がある」と語っている。同氏はまた「11月の国連気候変動枠組み条約第26回締約国会議(COP26)で世界的なCO2排出量取引に向けたルール形成が進展する可能性がある」とした上で、「その場合には中国とブラジルとの対話も進むだろう」との見方を示し、「中国企業はCO2排出枠の獲得を求めており、ブラジル企業はその要望に応えることができる」と期待を示している。

ブラジル製紙大手スザノでグローバルサステナビリティー部長を務めるレチシア・カワナミ氏も、提言書の発表に併せて10月14日に開催されたウェビナーで「(CO2排出量取引の)伯中協力には大きな可能性がある」と述べている。

CEBCのレポートによると、ブラジルにはCO2排出量取引市場はまだ存在しない。ただ、農業生産者やパルプ・製紙事業者などは既に再植林など低炭素への取り組みを開始しており、排出量取引で有利に働く可能性がある。2022年上半期に開催が予定されている第6回ブラジル・中国ハイレベル協力委員会(COSBAN)会議で、両国間のCO2排出量取引の開始に向けた交渉を始める必要があるという。

(注1)ブラジルと中国間の貿易や投資促進、ビジネス環境改善を目的に、2004年に設立された非営利組織。北京とリオデジャネイロ州に事務所が置かれている。

(注2)炭素に価格を付け、排出者の行動を変容させる政策手法のこと。

(エルナニ・オダ)

(ブラジル、中国)

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