クツ内閣の不信任案可決、政治に空白期間

(ルーマニア)

ブカレスト発

2021年10月08日

ルーマニアの上下両院合同議会で10月5日、バシレ・フロリン・クツ内閣に対する不信任案が可決外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますされた。不信任案は野党の社会民主党(PSD)が提出したもので、可決には234票が必要だった。報道によると、投じられた票数281票の全てが不信任賛成票だった。現在の連立政権の国民自由党(PNL)とハンガリー人民主同盟(UDMR)の議員は棄権したが、9月7日に3党連立政権を離脱していた「ルーマニア救出+自由統一連帯党(USR PLUS)」(2021年9月10日記事参照)と、野党のルーマニア統一同盟(AUR)の議員が不信任票を投じたという。

USR PLUSは9月7日の連立政権離脱とともに、同党所属の副首相を含む6閣僚全員が辞職していた。PSDは、貧困、インフレ、汚職犯罪を食い止めるため、クツ内閣の退陣を要求していた。PSDのマルチェル・チョラク党首は10月5日、選挙を早期に実施し、新内閣組閣までの間はテクノクラート(技術官僚)による内閣を設置すべきだと発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。

新型コロナウイルスのパンデミックが引き起こした不況の影響が強い中、政治の空白期間が生じることになる。クラウス・ヨハニス大統領は10月7日、同11日に政党代表者らを招集して協議を行う外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます予定を明らかにした。

(ミンドル・ユニアナ、西澤成世)

(ルーマニア)

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