新型コロナワクチン接種対象年齢を引き下げ、接種証明書の発行も開始

(南アフリカ共和国)

ヨハネスブルク発

2021年10月27日

南アフリカ共和国政府は10月20日、新型コロナウイルスワクチンの接種対象年齢を若年層(12歳から17歳まで)に引き下げた。南アでは、2回接種で完了するファイザー製もしくは1回接種で完了するジョンソン・エンド・ジョンソン製のどちらかの接種が可能だが、今回対象になった年齢層に対してはファイザー製の1回接種のみが許可された。

22日現在で接種完了者は1,135万人となっており、総人口の約20%程度を占める。9月下旬に感染第3波の収束宣言をした南アは「調整された警戒レベル1」(2021年10月4日記事参照)を維持しており、直近の1週間の新規感染者数も平均で1,000人以下に落ち着いている。

政府は10月8日からオンラインによるワクチン接種証明書の発行を始めた。証明書は世界保健機関(WHO)のガイドラインを基に作成している。運用について政府は、旅行やスポーツ、音楽関連イベントなどでの使用を想定しており、現時点では公共サービスや飲食店利用時の提示は不要としている。接種者は政府指定ウェブサイト外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますにアクセスし、接種完了後にSMSで届く接種コードや携帯番号などの必要情報を入力すれば、簡単にダウンロードすることができる。運用の初期段階のため、政府は10月末にシステム更新を予定している。証明書を既に取得している人は、利用時に最新版をダウンロードしておくことが肝要だ。携帯用のアプリケーションは11月末にリリースされる予定だ。政府は、証明書がどの国で有効かを具体的に明言はしてないものの、国外渡航先でパスポートとともに提示することを勧めている。

(堀内千浪)

(南アフリカ共和国)

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