ニューサウスウェールズ州、ワクチン接種率80%到達で大幅な行動制限緩和へ

(オーストラリア)

シドニー発

2021年10月19日

オーストラリアの最大都市シドニーを州都とするニューサウスウェールズ(NSW)州政府は10月15日、州内で新型コロナウイルスのワクチンの2回目接種率が80%に達することから、接種率を基準とする行動制限緩和計画を基に、18日からのさらなる制限緩和を発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。発表によると、同州の16歳以上で初回の接種が完了した人の割合は92.0%、2回目完了者は80.3%になる(オーストラリア連邦政府保健省PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます))。

制限緩和の主要な変更は以下のとおり。(詳細は発表PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)参照)。

  • 他家庭への訪問は最大20人まで
  • 屋外での集会は最大50人まで
  • 接客業の店舗でのダンスや歌唱、立食が可能
  • 美容院、理髪店などの個人接客業での接客人数制限の撤廃
  • 結婚式、葬式での参加人数制限の撤廃
  • オフィスでのマスク着用義務の撤廃

ただし、被雇用者が在宅勤務可能な場合、雇用主は在宅勤務を許可する必要があるほか、計画されていた州内旅行については11月1日に延期された。

NSW、11月からワクチン接種済みの国民・永住者の入国時の隔離措置撤廃

11月からワクチン接種完了者に対して、海外から同州への入国時に課す14日間の指定施設での隔離措置と入国人数制限の撤廃も発表した。ただし、ワクチン未接種者に対しては、入国者数は1週間当たり210人までとし、隔離措置も継続する。

連邦政府は既に発表した海外渡航再開に関する方針(2021年10月7日記事参照)について、入国制限緩和の対象を海外在住の国民・永住者の両親などの近親者まで拡大を検討していると発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。一方で、就労ビザ保持者や留学生、観光客などの入国制限緩和についてはまだ方針を決定しておらず、今後、段階的かつ慎重に判断していくとしている。

(遠藤泰平)

(オーストラリア)

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