北京冬季オリパラ、国外の観客にはチケットを販売しないと決定

(中国)

北京発

2021年10月01日

北京2022年冬季オリンピック・パラリンピック組織委員会は9月30日、ウェブサイト外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますにおいて同大会における新型コロナワクチン接種に関する方針や観客に関するポリシーなどについて明らかにした。

ワクチン接種に関しては、大会に出場する選手に対して原則として接種を義務付けるほか、それ以外の関係者については、中国へ渡航する14日前までにワクチンの接種を完了している場合、集中隔離は要求されず、外部との接触を遮断した管理の対象となる(中国語では「閉環管理」)。他方、ワクチンを接種していないか接種を完了していない場合には、中国への入国後21日間の集中隔離を行う必要がある。なお、上記の措置の対象となるワクチンとしては、世界保健機関(WHO)および関連する国際組織、あるいは関連する国・地域当局によって認可されている全てのワクチンを認めるとした。

大会期間中の管理については、2022年1月23日から北京パラリンピック終了までの間、大会参加者は、到着・出発、移動、宿泊、飲食、競技、開幕式・閉幕式など全てにおいて外部との接触を遮断され、大会の競技会場のみでトレーニングや試合などに参加することができ、移動時には大会専用の交通手段を用いることとした。この方式によって管理される選手や大会関係者に対しては、毎日PCR検査を行う。宿泊施設については、選手団や随行員はオリンピック村に宿泊する。その他の登録された全ての人員は、大会組織委員会が契約したホテルに宿泊し、大会の防疫要求を順守することが求められる(注1)。

また、新型コロナウイルス感染拡大を防止するため、国外の観客に対しては大会チケットを販売せず、新型コロナウイルス防疫要求を満たす中国国内の観客のみに販売することを決定した。観客が守るべき具体的な防疫要求やチケット販売の具体的スケジュールについては現在検討中で、決定後に公表するとした。

なお、大会に向けた準備状況については、2021年内に競技会場以外の全ての大会関連施設の整備・引き渡しを完了し、2021年10月から12月にかけて10の国際テスト大会などを開催するとした(注2)。

(注1)大会組織委員会は、2021年10月下旬に「新型コロナ防疫ガイドブック」の初版を、12月には第2版を公表し、より詳細な防疫政策を説明する予定としている。

(注2)大会で使用される12の競技会場については、2020年末に整備が完了している(2021年8月18日記事参照

(小宮昇平)

(中国)

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