モロッコ、アルジェリアによる断交宣言に遺憾表明も、協調をアピール

(モロッコ、アルジェリア)

ラバト発

2021年09月06日

アルジェリア政府による8月24日の国交断絶通告(2021年8月31日記事参照)を受けて、モロッコのナッセール・ブリタ外務・国際協力相は同日、アルジェリア側の一方的な決定を不当として遺憾の意を示しつつも、モロッコはアルジェリア市民との信頼関係を維持し、マグレブ地域の健全な発展に向けて責任を果たすと述べた。

モロッコの現地メディアは今回のアルジェリアの行動について、「国内問題をかかえるアルジェリア政府が国民の目を国外に向けさせるための行動」(ロピニオン8月25日、国営放送2M 8月25日)、「対立は双方にとって生産的でない、状況改善に向け小さなことから連携に努めるべき」(マップ・エキスプレス8月26日)、「両国の対立は運命的なもの」(マロック・エブド8月24日)など、専門家の声を紹介している。

アルジェリアとの断交によって、モロッコの天然ガス輸入が影響を受ける可能性がある、とフランス紙「レゼコー(Les Echos)」は指摘している。モロッコはアルジェリアとスペインを結ぶ天然ガスパイプライン「マグレブ・ヨーロッパ・ガスパイプライン」の中継国となっており、契約更新を2021年10月に迎える。アルジェリアのムハンマド・アルカブ・エネルギー・鉱業相は8月26日、モロッコと契約延長しない意向を示し、モロッコを経由せず直接スペインにつながる「メドガス」パイプラインを通じて、スペイン向けに天然ガスを100%供給すると発表している。

一方、現地メディア「レゼコー(LesEco)」は8月30日、モロッコ経済への影響は大きくないと分析している。モロッコは天然ガスのほとんどをアルジェリアから輸入しているものの、国内電力生産に占める天然ガスの割合は5%、アルジェリア産への依存度は3.3%、パイプラインが止まった場合の損失は国家予算の0.65%にも満たないとしている。

(本田雅英)

(モロッコ、アルジェリア)

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