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国政選挙で連立政権第1党が惨敗

(モロッコ)

ラバト発

2021年09月15日

モロッコで9月8日、5年に1度の国政選挙(衆議院、395議席)が実施され、連立与党を率いてきた穏健イスラム主義政党の「公正と発展党(PJD)」が議席数を125から13に大きく落として大敗した。その一方で、連立政権で第2党の自由主義政党「独立国民連合(RNI)」が議席を102と改選前の37から大きく躍進し、最大議席を獲得した。また、最大野党で中道左派リベラル・王党派政党の「真正と現代党(PAM)」は102から86に議席数を落としたものの、第2勢力を維持した。別の王党派で「アラブの春」前の政権を率いた中道右派・民族政党の「イスティクラル党」が81議席を獲得し第3勢力となった。投票率は50.18%だった。

PJD大敗と野党躍進について地元メディアは、PJD内部の不和や、10%を超える失業率(2021年5月7日記事参照)に対する国民の不満、RNIやPAMによるSNSを通じた若年層など有権者の囲い込みが功を奏したことなどを大きな要因として伝えている。

選挙結果を受けて、モロッコ経団連(CGEM)のシャキブ・エル・アリジ総裁はメディアに対し、新政権には起業家に対する信頼性や可視性の改善を求めるとし、具体的には、行政手続きの簡素化、地代や物流など生産コストの低減、人材育成や職業訓練メカニズムの改善、労働法の見直しなどへの期待を示した。

モハメッド6世国王は9月10日、第1党となったRNIのアジズ・アハヌッシュ党首(前農水相)を首相に指名した。最短で次回議会初日の10月8日に新政権が発足する可能性はあるが、2016年選挙時と同様、連立政権となるための政党間の駆け引きが活発となっており、先が見通せない状況だ。前回は組閣に手間取り6カ月を要した。

(本田雅英)

(モロッコ)

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