タミル・ナドゥ州、212億ルピー・4万人超雇用の24の覚書を企業と締結
(インド)
チェンナイ発
2021年09月30日
インド南部タミル・ナドゥ(TN)州は9月22日、企業24社と同州での輸出促進などに係る投資覚書を締結した。投資予定総額は約212億ルピー(約318億円、1ルピー=約1.5円)、雇用予定総数は4万1,000人超と発表した。スターリンTN州首相は、以前からTN州を2030年までに1兆ドル規模経済にすると公言しているが、今回の締結に当たり、TN州の輸出規模を現在の約260億ドルから2030年までに1,000億ドルにすると宣言した(9月23日付『タイムズ・オブ・インディア』紙)。今回の締結の狙いは「中小企業の育成」と「輸出促進」で、TN州は並行してTN州輸出促進戦略を公表した。
覚書を締結した中小企業10社には、自動車部品や食品加工、使い捨て医療備品、電子機器、農業肥料、靴、家具など幅広い業種の企業が含まれており、投資予定総額24億ルピー・雇用予定総数2,500人超となっている。
州政府はまた、14社の輸出企業と投資予定総額188億ルピー・雇用予定総数3万9,000人強の覚書を締結(州政府機関公式発表Twitter投稿)している。主な投資企業の事業と規模は以下のとおり。
- ラマラジュ・サージカル・コットン・ミルズ:テキスタイル、投資規模43億ルピー、雇用規模1,600人
- カナム・ラテックス:ゴム手袋、投資規模31億ルピー、雇用規模1,600人
- ピナクル・インフォテック:IT、投資規模29億ルピー、雇用規模3,600人
- モヒブ・グループ:革製品、投資規模23億ルピー、雇用規模2万3,000人
- UCワールド・オンライン:テキスタイル、投資規模13億ルピー、雇用規模4,000人
- KHエクスポーツ:革製品、投資規模5億ルピー、雇用規模2,500人
- bbkグループ:靴、投資規模3億5,000ルピー、雇用規模1,000人
2021年5月に発足したTN州の新政権は、7月の投資に関する覚書締結(2021年8月2日記事参照)に続き、産業育成に積極的な姿勢を示している。
(浜崎翔太)
(インド)
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