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イスラエルのガンツ国防相、パレスチナのアッバース大統領と会談

(イスラエル、パレスチナ、米国)

テルアビブ発

2021年09月02日

8月30日付の現地紙によると、イスラエルのベニー・ガンツ国防相とパレスチナのマフムード・アッバース大統領は29日、ヨルダン川西岸地区のラマッラーで会談した。

報道によると、アッバース大統領がイスラエル政府の閣僚級と会談するのは、2010年にベンヤミン・ネタニヤフ首相(当時)と会談して以来約10年ぶり。ガンツ国防相はアッバース大統領との会談を「財政的に困窮しているパレスチナ自治政府を支援し、治安と経済状況を改善するため」とした。会談の中でガンツ国防相は、パレスチナ自治政府の治安維持能力を含めた体制強化のための資金拠出や、イスラエルで就労するパレスチナ人に対する労働許可枠の増加、ヨルダン川西岸地区のうちイスラエルが治安と民生の両方を管轄する「C地区」での建設許可発行などを提案したという。

イスラエルのナフタリ・ベネット首相の関係者は、ガンツ国防相とアッバース大統領が会談することを首相は事前に承知していたとした上で、「(今回の会談は)パレスチナとの外交交渉ではない」として、パレスチナ国家の樹立を容認する「二国家解決」(注1)に向けた交渉ではないとした。

「二国家解決」に関しては、8月22日付「エルサレムポスト」紙によると、ベネット首相の出身政党で連立政権の一翼を担う(注2)右派政党「ヤミナ」幹部のアイェレット・シャクド内相が「もしヤイル・ラピッド外相がパレスチナ国家樹立を認めるための外交交渉をパレスチナと進めるならば、ヤミナは連立政権から離脱する」と発言していた。この背景には、ラピッド外相が7月12日に開催された欧州外務理事会で、一定の条件を満たせば「二国家解決」を支持する意向を表明していたことなどがあるとされる。

他方で、ベネット首相はジョー・バイデン米国大統領と8月27日にホワイトハウスで会談したが、ホワイトハウスは会談後の声明外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますで「『二国家解決』がイスラエルとパレスチナ間の紛争の唯一の解決策」とするバイデン大統領の見解をあらためて示している。

(注1)「イスラエルと将来の独立したパレスチナ国家が平和かつ安全に共存する」ことを目指す、イスラエル・パレスチナ間の領土紛争解決方案の1つ。

(注2)6月に発足した連立政権は、任期4年間のうち最初の2年間をベネット首相、後半の2年間をラピッド外相が首相となることで合意している(2021年6月16日記事参照)。

(吉田暢)

(イスラエル、パレスチナ、米国)

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