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金融サイバー犯罪の取り締まり強化、中銀はブロックチェーンゲーム取引犯罪を警戒

(フィリピン)

マニラ発

2021年09月30日

フィリピン中央銀行(BSP)は9月25日、議会上院に9月6日に提出された金融サイバー犯罪の取り締まりを強化する「上院第2380号法案PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)」について、法案の速やかな可決に向けて協力していく姿勢を明らかにした。同法案では、企業になりすまして個人情報を取得し、オンラインの金融口座へ不正にアクセスする「フィッシング」を取り締まる。また、偽名で電子マネーのアカウントを作成する、あるいはマネーロンダリングに利用するなどの違法行為を処罰することを規定している。

フィリピンでは新型コロナウイルス禍に伴い、オンライン決済が急速に拡大した。電子マネーの取引金額は、2019年の1兆4,900億ペソ(約3兆2,780億円、1ペソ=約2.2円)から2020年には2兆3,900億ペソとなり、約61%増加した(「フィルスター」紙2021年6月9日)。一方で、フィリピン銀行協会(BAP)は、新型コロナ禍で金融サイバー犯罪の手口がより多様化・高度化しつつあると指摘した(「インクワイアラー」紙2021年8月2日)。

中銀はブロックチェーンゲームのサイバー犯罪警戒

違法な金融取引に関連してBSPが注視しているのが、ゲームをプレーすることでプレーヤーが暗号資産(仮想通貨)を報酬として得ることができる「ブロックチェーンゲーム」だ(「ビジネス・ワールド」紙2021年9月27日)。ベトナムに拠点を置くゲーム開発会社スカイ・マービスが運営するブロックチェーンゲーム「アクシー・インフィニティー」は、新型コロナ禍によって経済的ダメージを受けたフィリピンで、新たな所得獲得源として急速に普及した(「CNBC」紙2021年5月14日)。BSPはこのゲームについて、金融包摂や決済のデジタル化に資する可能性があると評価しつつ、実質的に金融決済システムの運営者と類似の経済的機能を有すると指摘する。同ゲームの仮想通貨を交換する際に取引者の匿名性が高く、通常の金融取引で求められる本人確認(KYC)が行われていない点が問題と説明する。BSPは、仮想通貨取引がハッキングや金融サイバー犯罪に脆弱(ぜいじゃく)だと警告した。

(吉田暁彦、サントス・ガブリエル)

(フィリピン)

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