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新型コロナ感染者増が景気拡大の足かせに、個人消費も減少、米シカゴ連銀ベージュブック

(米国)

シカゴ発

2021年09月14日

米国連邦準備制度理事会(FRB)が9月8日に公表した地区連銀経済報告(ベージュブック)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます(注1)の中で、米国中西部の一部地域(注2)を管轄するシカゴ連銀は、2021年7月から8月初旬にかけての同地域における経済活動について、緩やかに(moderately)向上したものの、労働力や資材の供給不足、新型コロナウイルスの感染拡大が、景気の足かせになっている、と報告した。一方、調査対象者からは、今後数カ月は成長が続くと期待する声も聞かれた。

同地域の経済活動を分野ごとにみると、雇用に関しては、大幅に(strongly)増加した。採用活動の強化にもかかわらず、熟練、非熟練を問わず労働者が不足し、特にレストランなどの営業を拡大しようとしている企業では、人手不足のために営業時間が制限される場合もあるとの報告がみられた。また、新型コロナウイルスの感染者数が増加しているため、対面式の仕事への復帰を遅らせているという報告も多数みられた。

個人消費は、わずかに(slightly)減少した。デルタ株の影響により、レジャーおよびホスピタリティ関連の支出が減少した一方で、実店舗での消費活動は新型コロナウイルスまん延前の水準に近付いているとの声も聞かれた。小型自動車の販売台数は、新車の在庫がさらに少なくなったため、再び減少したものの、利益率は堅調な水準を維持した。

企業支出は、控えめに(modestly)増加した。小売店の在庫は多くの部門で減少しており、ホリデーシーズンから2022年初頭にかけて在庫が減少するとみられている。製造業では、依然として、金属、プラスチック、紙、マイクロチップなど幅広い種類で原材料の不足がみられた。企業の中には、操業停止を回避するために投入資材を備蓄しているところもあった。輸送サービスは需要過多で、遅延や料金の急騰が多数報告された。

製造業の活動は、控えめに(modestly)増加しており、多くの分野で新型コロナウイルスまん延以前の水準を上回っているものの、労働力とサプライチェーンの問題が成長の妨げになっているとの報告がみられた。自動車生産台数は、マイクロチップをはじめとする部品の不足により減少した。重機の需要は、建設および農業分野での販売増加に牽引され、堅調に推移した。

農業分野に関しては、ほとんどの農産物価格は前年よりも高かったものの、2021年にはパンデミック関連の政府支援金が終了するため、収入は減少すると見込まれた。トウモロコシや大豆の価格は、最近の高値からは後退したものの、供給量が比較的少ないため、価格の維持につながった。また、物流が逼迫しており、収穫時に農機具の部品が不足し、作物が市場に運ばれなくなることを懸念する声もみられた。

個々の調査対象項目ごとのポイントは添付資料表参照。

(注1)連邦公開市場委員会(FOMC)の開催に先立ち、年8回公表されており、銀行からの報告や、ビジネス関係者などの声を基にまとめたもの。

(注2)アイオワ、イリノイ北部、インディアナ北部、ウィスコンシン南部、ミシガン南部。

(小林大祐)

(米国)

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