広州市、9月下旬から入国者の専用隔離施設の運用を開始

(中国)

広州発

2021年09月27日

中国・広州市衛生健康委員会は5,000室を有する入国者専用の隔離施設となる「広州市国際健康ステーション」(以下、同ステーション)を9月下旬から運用すると発表した(広州日報9月15日)。

広州市では、5月下旬にデルタ型変異株が確認され、隔離やロックダウンなどの防疫措置で港湾物流に大きな影響を与えた(2021年8月10日記事参照)。その後、市街地における隔離ホテルなどの施設から感染事例が発生したことを受け、6月に隔離専用施設の建設を決定した。

同ステーションは、空港や新型コロナウイルス感染者の指定治療病院に約30分間で移動できる広州市北部に位置する。建築面積は約 25 万平方メートルで、海外からの入国者向けに5,000室、スタッフ向けに2,000室ほか、健康サービスセンター、医者・看護師・スタッフの生活エリア、総合事務ビルで構成される。PCR検査で陽性者が検出された場合、感染エリアを閉鎖し、感染拡大を防止するという。

また、同ステーションでは、人との接触による感染リスクを減少させるため、無人化による閉鎖管理を徹底している。入居の手順では、(1)入居者は送迎バスで部屋の種類(18、27、36平方メートルの3種類)を選択、乗車中に部屋の割り当てが完了する。(2)施設到着後、自動システムでチェックイン、支払い手続きを行う。(3)部屋に入ると、体温測定、疫学調査、問診作業などをリモートで実施する。また、滞在中は、室内端末を通じて心理カウンセリングやエンターテインメントなどのサービスを提供、ロボットで物品配送と消毒作業を素早く実施するという。

なお、今後、入国者の多い深セン市や東莞市のほか、広州南沙区で第2期建設が予定されている。

(盧真)

(中国)

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