ドバイ万博開幕まで1カ月、観光客の受け入れ準備が進む

(アラブ首長国連邦)

ドバイ発

2021年09月03日

2020年ドバイ国際博覧会(新会期:2021年10月1日~2022年3月31日、以下ドバイ万博)の開幕まで1カ月を切った。アラブ首長国連邦(UAE)の副大統領兼首相であるドバイ首長国のムハンマド・ビン・ラーシド・アール・マクトゥーム首長は9月1日、「われわれは、(新型コロナウイルスの)パンデミック後の世界最大のイベントを開催する準備が整った。UAEは(ドバイ万博へ参加する)191カ国から人々を迎え入れるのを楽しみにしている」とツイッターに投稿した。

2,500万人の来場者数目標を掲げるドバイ万博の開幕に向けて、UAE政府は海外からの観光客受け入れの準備を進めている。UAE政府は8月30日から、WHOが承認した新型コロナワクチンの規定回数の接種を完了していることを条件に、全ての国からの旅行客に対して観光ビザを発給することを発表した〔8月28日付UAE国営エミレーツ通信社(WAM)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます〕。この決定には、新型コロナウイルス感染者数増加を理由として、これまでUAEへの入国が制限されていたインドやパキスタン、バングラデシュなどの国々も対象となっており、世界中の観光客に門戸を開いた格好だ。なお、日本を含むアライバルビザ対象国からの旅行客へは、これまでどおりアライバルビザの発給が行われる。

開幕に向け、国内での新型コロナウイルス対策にも余念がない。UAEは9月1日時点で、人口100人当たりのワクチン接種回数が184.43回と世界でも高くなっている(9月1日付WAM外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)。国民の87.52%が1回目のワクチン接種を済ませており、2回目の接種まで完了した国民の割合は76.45%となっている。UAEの新規感染者数も6月下旬以降、減少傾向が続いている(2021年8月27日記事参照)。

(太田尭久)

(アラブ首長国連邦)

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