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米司法省、ファーウェイCFOと刑事訴追猶予に関して合意

(米国、中国、カナダ)

ニューヨーク発

2021年09月28日

米国司法省は9月24日、銀行詐欺などを理由に刑事訴訟中だった中国の華為技術(ファーウェイ)の孟晩舟・最高財務責任者(CFO)との間で、刑事訴追猶予合意(DPA)を締結したと発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。これを受け、カナダで拘束中だった孟氏は中国に帰国した。その直後に、中国政府はスパイ活動を理由に拘束中だった2人のカナダ人を解放した。中国によるカナダ人の拘束は、カナダへの報復行為とみられていた。

DPA外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますは、孟氏が米国側の訴追内容を事実として認め、今後、反論や損害賠償請求などを行わないことを条件に、カナダで拘束された日から4年間(2022年12月1日まで)、刑事訴追手続きを猶予するとともに、カナダ当局に孟氏の身柄の引き渡しの要請を取り下げる内容となっている。孟氏が期限まで合意事項を順守すれば、訴追自体が取り下げられる。米政府は、ファーウェイが関連子会社のスカイコムを通じてイランで行っていた事業活動が、米国のイラン制裁違反だとして、ファーウェイと複数の同社関連法人および孟氏に対して刑事訴追を行っていた。孟氏の身柄は、2018年12月に滞在していたカナダで、米政府の司法共助要請を受けたカナダ政府により、拘束されていた。

今後、孟氏がDPAでの約束を順守すれば、米国による刑事訴追が取り下げられるが、孟氏はあくまで複数の被告の1人だ。その他の被告となっているファーウェイや関連法人のファーウェイ・デバイス、同米国法人、スカイコムなどへの刑事訴追は継続する。本件に詳しい米国法律事務所は、DPA締結に至った背景には、孟氏への訴追を取り下げてもその他の被告への訴追には深刻な影響を及ぼさないことや、孟氏がDPAで認めた事実関係がそれら被告の刑事訴追を進行する上で有利な材料となり得るとの米国側の判断があったのではないか、と分析する。実際に、司法省のプレスリリースは、孟氏が違反行為を認めた点を前面に出してその意義を強調している。

他方、米議会共和党の対中強硬派はバイデン政権の説明責任を追及する構えだ。マルコ・ルビオ上院議員(フロリダ州)は9月25日、バイデン政権に対して本件について議会に説明するよう求めたとされる(ロイター9月25日)。駐日大使を務めたビル・ハガティ上院議員(テネシー州)や、トム・コットン上院議員(アーカンソー州)も、バイデン政権の方針に懸念を示している。

(磯部真一)

(米国、中国、カナダ)

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