能力開発基金、企業に対して最大50%の補助金を支給

(カンボジア)

プノンペン発

2021年08月31日

カンボジア人の人材育成のためにつくられた「能力開発基金(Skills Development Fund:SDF)」の利用が承認された場合は、企業は最大で研修費用の50%の補助金を受け取ることができる。2021年4月から募集が始まった本制度は、外資系企業による利用も可能で、カンボジア経済財政省(MoEF)は、日系企業による利用促進を図りたいと呼び掛けを強化している。

SDFは、アジア開発銀行(ADB)とフランス開発庁(AFD)の協力と資金援助を受け、カンボジア政府が2018年3月12日に創設した基金。人材育成をする在カンボジア企業がSDFへの受給申請ができ、約2カ月の審査期間を経て承認可否が判明する。承認された場合、冒頭のとおり、企業は最大で研修費用の50%の補助金を受け取ることができる(注)。研修生は最長12カ月の期間、建設、製造、ICT(情報通信技術)、電子、観光、その他、ニーズの高い技術を身に付けることが求められ、10人以上の規模で行う必要がある。SDFの資金使途は、研修講師の人件費や、宿泊費や交通費など研修生への手当、研修資料、研修施設、その他管理費などだ。本年度は、2021年4月6日から同年12月31日まで応募が可能。申請方法の詳細は、SDFのウェブサイト外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますに記載されており、MoEFのSDF担当官は、申請書類の書き方など、企業からの相談を無料で受け付けている。

日系企業の人材に対する課題解決の糸口となるか期待

ジェトロが取りまとめた「2020年度 海外進出日系企業実態調査(アジア・オセアニア編)」では、経営上の問題点として、在カンボジアの日系企業のうち、45.7%が「従業員の質」と回答した。加えて、「生産性からみた場合、政府が設定する最低賃金は妥当な金額と思うか」という質問に対して、63.6%が「いいえ」と回答している。MoEFは、既出の日系企業に加え、新規に進出する日系企業にSDFをアピールして利用を促すことで、人材に対する課題を和らげ、投資を呼び込みたい意向だ。なおSDFの詳細は添付資料参照のこと。

(注)補助金は複数段階に分けて支給され、研修開始前に10%受け取ることができる。他方、研修内容により、支給される補助金の割合は変動する可能性がある。

(井上良太)

(カンボジア)

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