オランダ、新型コロナからの急速な経済回復を予測

(オランダ)

アムステルダム発

2021年08月26日

オランダ経済政策分析局(CPB)は8月20日、2021年の実質GDP成長率を3.8%とする予測を発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。1.0ポイント上方修正した前回の6月予測(2021年6月25日記事参照)から、0.6ポイントさらに上方修正した。2022年の実質GDP成長率は3.2%としており、前回予測と比べると0.1ポイントの下方修正になった(添付資料表参照)。

新型コロナウイルスの感染拡大防止措置の段階的解除により、家計支出、政府支出ともに、2021年にそれぞれ前年比2.5%増、5.8%増と大幅に増加する見込み。特に家計支出は、2022年に5.7%増と引き続き高い伸びになると予測。投資についても、2021年は1.8%増とプラスに転じ、2022年は3.3%増と増加傾向が続くと予測する。財とサービスの輸出入では、2021年に輸出が6.8%増、輸入が6.5%増とプラスに転じ、2022年も成長が続く見込み。

感染拡大防止措置の緩和に伴い、事業者に対する政府の経済支援パッケージが段階的に廃止されることから、失業率の急増が懸念されているが、失業率は2021年に3.4%、2022年に3.6%と前回の予測から改善された。経済全体の急速な回復によるものとみられる。一方、新型コロナウイルスの不確実性による接触制限、需要の変化などにより、幾つかのセクターは依然として新型コロナウイルスの影響を受け続ける可能性があると指摘。また、新型コロナウイルスの影響を受けていないセクターや需要が増加しているセクターでは、労働市場が逼迫しており、2021年第3四半期以降の経済支援パッケージの終了による事業の閉鎖によって、雇用がセクター間で調整されるのは避けられないだろうと指摘している。

政府の財政収支は、2021年にGDP比で5.3%の赤字となり、依然として赤字の状況が続く見通しだが、6月の予測よりは改善した。2022年も1.8%の赤字を見込む。また、政府債務残高も、2021年にGDP比で57.4%、2022年に56.0%と減少傾向が続くと予測する。

ウォプケ・フックストラ財務相は8月20日のテレビインタビューで、「オランダ経済は非常に順調」とし、雇用率も高く、国の債務残高と財政赤字は予想よりも良好と強調した。「もちろん不確実性は残っているが、これは全て非常に良いニュースだ」とし、経済が好調なときに経済支援パッケージを停止することは論理的だと述べた。

(高橋由篤)

(オランダ)

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