2021年のGDP成長率予測、3.2%に上方修正

(オランダ)

アムステルダム発

2021年06月25日

オランダ経済政策分析局(CPB)は6月22日、2021年の実質GDP成長率を3.2%とする予測を発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。前回3月の予測外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますでは2021年のGDP成長率を2.2%としており、1.0ポイントの大幅な上方修正になった。一方、2022年のGDP成長率は、前回予測の3.5%から3.3%に0.2ポイント下方修正された(添付資料表参照)。

新型コロナウイルスの感染拡大防止措置の段階的解除とワクチン接種の加速により、オランダ経済は2021年第2四半期から回復に向かうとし、家計支出は2021年に前年比1.3%増とプラスに転じ、2022年には6.5%増と大幅に増加すると見込む。また、ワクチン接種の進展による感染拡大の封じ込めは、消費者と生産者の経済回復への信頼感にプラス効果をもたらすとし、「新型コロナ禍」で抑えられてきた消費が急増し、売り上げ増となる期待感から投資も増加し、投資は2021年に5.3%増になると予測する。

さらに、欧米先進国などの景気回復の影響を受け、輸出は2021年に前年比4.9%増、2022年も4.5%増と予測する。ただし、サービス輸出は渡航制限などにより厳しい状況が続くとみている。

失業率は、政府の経済支援策による労働市場の下支え、生産活動の回復などにより、2021年は3.6%に抑えられるが、2022年には4.1%とやや上昇する見通し。経済支援策の段階的な廃止による倒産が増えるためと見込んでいる。

物価上昇率は、主に商品価格の上昇により、2021年には2.0%を予測する。世界的な景気回復と原油価格の上昇、さらには世界的なコンテナ不足による輸送コスト上昇などによるためとした。また、外食産業における社会的距離の確保などによるコスト上昇も不確実性を増大させるとみている。

購買力は2021年に前年比0.6%増、2022年には0.3%減と予測する。「新型コロナ禍」で賃金上昇は抑えられてきており、経済は徐々に回復しているが、サービス部門を中心に2022年まで影響が続くとみられる。

政府の財政収支は、2021年にGDP比で5.9%の赤字、2022年に1.5%の赤字となり、赤字幅は経済回復により縮小する見通し。また、政府債務残高も経済支援策の段階的廃止により、2022年にGDP比56.3%まで減少すると予測する。

なお、今回の経済予測では、新たな変異株の拡大、また「新型コロナ禍」で増加した家計の過剰貯蓄がどれだけ早く「新型コロナ危機」以前の水準に戻り、個人消費が活発化するかなどの不確実性がある、と指摘している。

(高橋由篤)

(オランダ)

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