米医療保険料が40%低下、米国救済計画法による助成で

(米国)

ニューヨーク発

2021年08月12日

米国保健福祉省のメディケア・メディケイド・サービスセンター(CMS)は8月4日、3月に成立した米国救済計画法(2021年3月16日記事参照)により医療保険への補助金が増額されたことで、既存契約者の月額保険料が平均40%低下したと発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。国民が医療保険を適正費用で利用できるよう、バイデン政権の下で医療へのアクセス向上に向けた改革が再び動き出している。

2014年に施行された医療保険制度改革法(ACA、通称「オバマケア」、注1)では、政府が運営する医療保険仲介サービス(マーケットプレース)経由で公的医療保険に加入する者に、所得制限を設けた上で保険料に対する税額控除(Premium Tax Credit、注2)を設けている。米国救済計画法では、保険料率の引き下げを図るとともに、税額控除の対象を拡大し、全ての所得階層で保険料率引き下げが適用されるようにした(添付資料表参照)。

CMSの発表によると、米国救済計画法による税額控除拡大が適用された2021年4月以降、マーケットプレース経由で保険契約の見直しを行った契約者は36州(注3)で250万人以上に達し、これら契約者の平均保険料は、同法成立前の月額104ドルから、6月末時点で62ドルとなり、約40%低下した。

ハビエル・ベセラ保健福祉長官はCMSの発表の中で、「医療保険に新規・再加入する米国人にとって、保険料がこれまで以上に安価になっている。われわれは、全ての国民にこの機会を利用して、医療保険が提供する安心感を得ることを奨励する」と述べた。

マーケットプレースを通じた公的医療保険への加入期間は通常、前年の特定期間に限定されているが、米国政府は新型コロナウイルスによる緊急事態を受けた特例措置として、2月15日から8月15日まで加入期間を設け、国民に医療保険への加入を促している。米国救済計画法による保険料の助成は2022年までで終了する予定だが、民主党は期限の延長を求めている。

(注1)米国連邦最高裁は2021年6月、オバマケアの無効化を求める共和党の訴えを却下し、オバマケアを継続させる判決を出している(2021年6月23日記事参照)。

(注2)個人で加入する医療保険の保険料に対して、連邦政府が支給する助成金。

(注3)連邦政府が運営するプラットフォームを通じて、マーケットプレースが利用可能な州。

(樫葉さくら)

(米国)

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