新型コロナ対策の入境措置を再調整、強制隔離期間7日への短縮は中止
(香港、日本)
香港発
2021年08月18日
香港政府は8月17日、新型コロナウイルス対策として、日本を含む中リスク国(グループB対象国)からの入境について、抗体検査(注)が陽性であれば7日間に短縮していた指定ホテルでの強制検疫(隔離)措置(2021年6月23日記事参照)を中止し、14日間に変更すると発表した。
感染力の強いデルタ型変異株が全世界で急速に拡大し、ワクチン接種済みであっても他人に感染させるリスクが高まっているが、香港でも抗体検査陽性でありながら7日間の強制検疫後に感染が認められた事例が出たことを受けての措置となる。入境者がワクチン接種済みかつ抗体検査で陽性だったとしても、強制検疫期間の短縮を中止し、入境後の検査回数を増加するなど規制を強化する。新しい措置は8月20日から実施する。
グループBの検疫措置は以下のとおり。その他のグループの検疫措置などを含む詳細は添付資料表1~3参照。
【グループB】
対象国:グループA、Cに属さない中国以外の全て国・地域(日本を含む)
検疫措置:
○香港居民(ワクチン接種記録なし)
(a)指定検疫ホテルでの21日間の強制検疫
(b)強制検疫期間中に6回検査実施(これまでは4回)
○香港居民、非香港居民(ワクチン接種済みかつワクチン接種記録あり)
(a)指定検疫ホテルでの14日間の強制検疫
(b)強制検疫期間中に4回検査実施(これまでは3回)
(c)強制検疫後に7日間の自己観察
(d)香港到着後16、19日目に強制検査実施(19日目の検査は地域検査センターでの実施に変更)
(注)抗体検査の陽性証明書については、これまで香港にある指定検査機関での発行が必要だったが、8月18日から入境時に空港で検査受診、証明書発行が可能となる予定で(8月7日付香港政府プレスリリース参照)、日本からの入境者にとっても利便性が高まると期待されていた。今回の再調整を受けて、空港での検査は中止となっている(8月18日時点)。
(渕田裕介)
(香港、日本)
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