香港入境後の強制隔離期間を条件付きで7日間に短縮

(香港)

香港発

2021年06月23日

香港特別行政区政府(以下、香港政府)は6月22日、香港入境者に対する強制検疫に関し、現行の14日間もしくは21日間の強制隔離期間を、条件付きで7日間に短縮すると発表した。香港では新型コロナウイルス感染状況に応じて、各国・地域をリスクの高い順にA1、A2、B、C、D の5グループに分けており(注)、今回の短縮は日本を含むグループB、Cおよび台湾からの入境者が対象となる。

香港政府スポークスマンは「香港の新型コロナウイルス感染状況は落ち着いており、ワクチン接種率も徐々に上がっている。引き続き厳重な輸入感染拡大防止策を実施するとともに、香港人の海外渡航に対する高いニーズと、世界各国と香港間の往来維持という社会と経済のニーズに応えていく」とコメントしている。

措置の詳細は以下のとおり。

(1)隔離期間の短縮について

  • 対象:グループB、Cおよび台湾からの入境者〔永住者、香港身分証(ID)、ビザ所有者〕
  • 条件:香港入境14日前までに新型コロナウイルスワクチン接種を終了していること、香港空港でのPCR検査結果が陰性であること、香港入境3カ月以内に実施した抗体検査結果が陽性(抗体あり)であること
  • 内容:指定ホテルでの強制隔離期間を14日間から7日間へと短縮する。同期間中に2度、PCR検査を受ける。ホテル隔離後は7日間の自己観察(1日2回の検温、手洗いなど)を行い、入境後12日目、16日目および19日目にPCR検査を受ける。
  • 開始日:2021年6月30日

(2)香港非居住者の入境について

グループB、Cおよび台湾からの香港非居住者の入境についても、(1)と同じ条件下で強制隔離期間の短縮を認める。開始は7月中を予定しており、詳細は追って発表する。

(注)6月22日現在、各グループの詳細は以下のとおり。

  • A1(非常に高い):ブラジル、インド、ネパール、パキスタン、フィリピン、南アフリカ共和国。過去21日以内に2時間以上滞在した者は民間航空機での入境禁止。
  • A2(とても高い):アイルランド、インドネシア。両国からの入境者は隔離21日間プラス自己観察7日間。
  • B(高い):日本、米国、カナダ、ドイツ、英国、韓国など。当該国からの入境者は隔離21日間(ワクチン接種者は強制隔離14日間プラス自己観察7日間)。
  • C(中程度):他のグループに該当しない国。当該国からの入境者は、隔離21日間(ワクチン接種者は強制隔離14日間プラス自己観察7日間)。
  • D(低い):オーストラリア、ニュージーランド。両国からの入境者は、隔離21日間(ワクチン接種者は隔離7日間プラス自己観察7日間)。

(渕田裕介)

(香港)

ビジネス短信 839ac4c655e0f9a7