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米ジョージア州やフロリダ州、マスク着用めぐる州と地方自治体の争い再燃

(米国)

アトランタ発

2021年08月23日

米国のジョージア州やフロリダ州では、マスク着用の義務化をめぐる州と地方自治体の対立が再燃している。

ジョージア州の主要都市であるアトランタ、オーガスタ、サバンナ、アセンズの市長・郡長(いずれも民主党)は8月20日、ブライアン・ケンプ州知事(共和党)に公開書簡を提出し、新型コロナウイルス感染拡大を抑えるため、より強い措置を講じることを求めた。公開書簡の中では、デルタ型変異株の感染拡大による病床使用率の上昇に言及した上で「マスク着用を求めることは、赤信号で止まることを車の運転手に求めたり、公園で犬をひもにつなぐことを住民に求めたりすることと変わらない」と主張し、州の施設でのマスク着用の規則制定を求めている(「アトランタ・ジャーナル・コンスティテューション」紙電子版8月20日)。20日時点で公開書簡に対する州知事側からの反応は確認されていない。

アトランタ、サバンナでは7月下旬から、公共の場でのマスク着用が再び義務化されていたが、ケンプ知事は昨年来、自治体によるマスク着用義務化には一貫して反対している(注)。ケンプ知事が2021年8月19日に発令した州知事令では、地方自治体の規制によってビジネス活動が制限されることを防ぐために、地方自治体が企業に対してワクチン接種要請や屋内の収容人数制限、マスク着用などの規制を課すことを禁止していた。

フロリダ州では、ロン・デサンティス州知事(共和党)が7月30日、子どものマスク着用の是非を決めるのは親が持つ基本的権利とし、学校が生徒に対してマスク着用を義務付けることを禁止する州知事令を発令した。しかし同州では、8月に入り1週間の新規感染者数が15万人を超えるなど増加傾向にあり、その中でも12~19歳の年齢層が最も高い陽性率を記録したことから、州内最大の郡であるマイアミ・デイドをはじめとする複数の郡の教育委員会は、州知事令には従わず、生徒に対するマスク着用義務化に踏み切った。

これに対して州の教育委員会は8月20日、他郡に先駆けて学校でのマスク着用義務化を行ったブロワード郡とアラチューア郡に対し、48時間以内にその方針を改めない限り、両郡の教育委員会委員の給与相当額の資金提供を差し止めるという警告を発した。ブロワード郡は、生徒の安全を守るためにはマスク着用義務化が必要というスタンスを堅持し、州知事の対応は越権行為として法廷で争う姿勢も示しており、事態は混迷を極めている(「サン・センチネル」紙電子版8月20日)。

(注)ケンプ知事は2020年にはアトランタ市のケイシャ・ボトムズ市長の経済再開計画の後退とマスク着用義務化に反対し、一時は市を提訴する事態となっていた(2020年8月19日記事参照)。

(石田励示)

(米国)

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