米ロサンゼルス地域のエンタメ撮影日数、新型コロナ前の水準まで回復

(米国)

ロサンゼルス発

2021年08月11日

米国ロサンゼルス郡とロサンゼルス市での映画などのロケーションで撮影許可手続きなどを行う非営利団体フィルムLA(FilmLA)は8月5日、同管轄エリア内で2021年第2四半期(4~6月)に行われた延べ撮影日数が9,791日(以下はいずれも延べ日数)となり、2019年第4四半期(10~12月)以来、最多日数を記録したと発表した。

FilmLAによると、新型コロナウイルスの影響が見られる前の2019年の四半期平均の撮影日数が9,135日だったことから、2021年第2四半期の撮影日数はその平均を7.2%上回り、同エリアの延べ撮影日数は新型コロナ感染が起こる前の水準まで戻ったと言えるという。

第2四半期の撮影日数は前期比で約40%伸びた。内訳としては、長編映画撮影日が575日から824日へ、コマーシャル撮影が993日から1,544日へ、テレビ作品撮影が3,766日から4,913日へ、パイロット作品を含むその他撮影が1,677日から2,510日へ増加しており、撮影日数では、テレビ撮影が最大(4,913日、前期比30.5%増)、増加率ではコマーシャル撮影が最大(2,510日、同55.5%増)だった。

米国映画メディア、バラエティ(Variety)によると、この撮影日数の伸びは、6月のカリフォルニア州の経済再開(2021年6月18日記事参照)と一致するタイミングで起きているものの、7月4日の独立記念日の連休を境に感染者数が増えたことで、撮影が中止されたケースもみられるという。

FilmLAのポール・オードリー代表は「ロサンゼルス周辺の新型コロナウイルス感染者数の増加により、いまだこの状況が続くかどうかは不透明ではあるものの、撮影業界として引き続き地域や俳優、撮影関係者の安全を徹底していく」とコメントした。

(トーレス久美子)

(米国)

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