プーケット県が他県からの国内旅行者を制限、サンドボックス制度は現時点で継続
(タイ)
バンコク発
2021年08月02日
タイのプーケット県知事は7月29日、一部の者を除いて、県外からの国内旅行者の往来を禁止する措置を決定した。同措置は8月3日から発効し、8月16日まで有効となる。決定の背景として、同県内の多くの地域で新規感染者数が増加しており、新型コロナウイルスの急速なまん延が、県民の健康に深刻な影響を及ぼし始めことがある。こうした状況に鑑み、同県は、人流を抑制する措置を講じることとした。
主なポイントは以下のとおり。
1.他県からの国内旅行者は、プーケット県の往来を禁止する。ただし、以下の者を除く。
- 救急患者や救命医および緊急車両
- 生活必需品(食品、消費財、農産物など)の運搬者
- 銀行や金融機関への現金運搬者(現金輸送車)
- 荷物や出版物などの運搬者
- プーケット国際空港から国際線で出発する者(当日のチケット所持者のみ)
- プーケットで緊急かつ必要な業務があり、政府機関などから業務を命じられた者
- 洪水対策など、政府プロジェクトに従事する者
なお、上記の免除者以外にも、以下のワクチン接種完了後14日間を経過した者、新型コロナウイルスに罹患(りかん)し回復した日から90日以内の者については入県を認める。
- シノバックまたはシノファーム製のワクチンを2回接種
- シノバック(1回目)とアストラゼネカ(2回目)を接種
- アストラゼネカ、ファイザー、モデルナ、ジョンソン・エンド・ジョンソン、いずれかのワクチンを1回接種
なお、上記免除者は、プーケット入県前、72時間以内にPCR検査などを実施する。
2.ワクチン接種対象外である18歳未満の学生は、県のチェックポイントにおいて、県や教育機関などが発行した特別なIDを提示する。
3.プーケットで2回目のワクチンを接種予定の者は、プーケット入県前、72時間以内にPCR検査などを実施。
4.スマートフォンにモーチャナアプリをインストールし、位置情報を共有する。
5.全ての車両は、原則午後11時から翌日午前4時までは、陸路でのプーケット県の往来を禁止する。
地元紙「バンコク・ポスト」によると、タイ政府は、この措置を受けプーケットサンドボックス制度(2021年7月12日記事参照)について言及。サンドボックス制度については、現時点で継続し、8月3日以降2週間の感染状況を勘案しつつ継続の可否について判断するとした。
(岡本泰、ナオルンロート・ジラッパパー)
(タイ)
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