鞍鋼集団が本鋼集団を統合、生産能力が世界3位に

(中国)

大連発

2021年08月27日

中国の遼寧省国有資産監督管理委員会は8月20日、保有する大手鉄鋼企業グループの本鋼集団(遼寧省本渓市、以下、本鋼)の株式の51%を、同業である中央政府直轄の大手国有企業グループ鞍鋼集団(同省鞍山市、以下、鞍鋼)に無償譲渡する契約に調印した。これにより、本鋼は鞍鋼の持ち株子会社となった。統合後の鞍鋼は、粗鋼の生産能力が年間6,300万トンとなり、中国で第2位、世界第3位となる。

鞍鋼は、鉱物資源を中核事業とする大手企業グループで、普通鋼、特殊鋼、ステンレス鋼、バナジウム、チタンなど幅広い製品と材料を取り扱う。本鋼は、熱間圧延、冷間圧延のラインを有する遼寧省内でも大手の国有企業グループで、粗鋼生産能力は年間2,000万トン。

今後の事業計画として、鞍鋼は2025年までに粗鋼を年間7,000万トン、鉄精鉱を年間5,000万トン生産し、売上高3,000億元(約5兆1,000億円、1元=約17円)を目指す。本鋼については、自動車用鋼材および棒鋼・線材生産拠点として位置付ける。鞍鋼、本鋼ともグループ企業として調達、販売、金融、貿易・物流、技術開発など多くのサービス部門を有しており、双方のバリューチェーンを整理し効率化していくことを課題としている。

今回の統合について、大連の日系商社担当者は「ただちに鉄鋼製品の価格変動につながるとは考えにくい」とした上で、「両グループ傘下の上場企業の統合であれば確かに相乗効果があるだろうが、グループ間の統合の場合は読みにくいところがある。中国政府は環境保護のため、今年から鉄鋼製品の輸出税の還付撤廃および粗鋼減産などの厳しい管理をしている。統合の効果は今後の動向を注目していく必要がある」とコメントした。

(李穎)

(中国)

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