オハイオ州下院補欠選挙の共和党候補者選び、トランプ氏支持候補が勝利

(米国)

シカゴ発

2021年08月10日

米国中西部オハイオ州コロンバスの連邦下院第15選挙区で8月3日、連邦下院補欠選挙に向けた共和党の候補者選びが行われ、トランプ前大統領が支持するマイク・キャリー氏が勝利した。今回の連邦下院補欠選挙は、スティーブ・スタイバース共和党連邦下院議員の辞職に伴うもので、11月2日に本選が実施の予定となっている。

第15選挙区における共和党候補者選びには、前職のスタイバース氏が支持するジェフ・ラーレ州議会議員をはじめ、州議会議員経験者ら立法経験豊かな人材も名を連ねていたが、トランプ氏の影響力が強いキャリー氏の動向も併せて注目されていた。各候補者の得票率をみると、キャリー氏が37.0%でトップとなり、これにジェフ・ラーレ氏13.3%、ロン・フード氏(元州議会議員、ランド・ポールケンタッキー州連邦上院議員支持)13.1%、ボブ・ピーターソン氏(州議会議員)12.6%が続いた。

2022年に中間選挙を控える米国では、選挙戦へのトランプ氏の影響力が注目されるが、今回はトランプ氏に軍配が上がったといえる。しかし、投票率は12%程度と低く、トランプ氏の影響力の真価を測るには時期尚早とする声も聞かれた。なお、直近7月27日にテキサス州で実施された下院補欠選挙では、トランプ氏が支持した候補が敗れている。

11月の本選でもキャリー氏勝利か

今回の候補者選びで勝利を収めたキャリー候補は「今夜、オハイオ州第15議会区の共和党員たちは、トランプ大統領が間違いなくわれわれの党のリーダーであるという明確なメッセージを全国に向けて発信した」と発言。トランプ氏も「マイクは決してあなたたちを失望させない」と祝辞を述べている。

第15選挙区は、コロンバス市の一部とその南側の農村部を含む地域で、伝統的に共和党支持の強い選挙区となっている。既に一部報道(CNN)では、11月の下院補欠選挙本番でも、キャリー氏が民主党候補のアリソン・ルッソ州議会議員を破って勝利する見込みが大きい、という予想も出ている。

(藤本富士王)

(米国)

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