上半期の中国の対米輸出は47.2%増、巣ごもり関連品目が引き続き好調

(中国、米国)

中国北アジア課

2021年08月17日

中国の2021年上半期の米国への輸出額は、ジェトロがグローバル・トレード・アトラスを基にこのほどまとめたところ、前年同期比42.7%増の2,530億3,922万ドルだった。前年同期が新型コロナウイルス感染拡大の影響で低迷したこともあり、高い伸び率となった(添付資料図参照)。米国は中国にとって引き続き最大の輸出先だが、世界への輸出の伸びが米国を上回ったため、中国の輸出額に占める米国のシェアは2020年下半期から1.6ポイント減の16.7%だった。

輸出品目の上位15品目(HSコード6桁ベース)をみると、8品目が追加関税措置の対象となっている。適用除外措置については、医療関連製品の一部99品目のみが9月30日まで延長されているが、その他は2020年末で期限切れとなった。医療関連品目では、マスクを含むその他プラスチック製品が58.6%増、ポリ手袋を含むその他プラスチック製品が2.6倍に伸びたが、2020年には品目別3位と急増した布製マスクを含む繊維製品は79.1%減の19位となり、新型コロナウイルス感染拡大前の水準に戻っている。

上位15品目のうち、データ受信・変換・送信・再生機械(前年同期比13.1%減)を除いて全ての品目が増加した。増加品目では、ノート型パソコンが31.6%増で1位、スマートフォンが38.7%増で2位と、情報通信機器が上位を占めた。また、巣ごもり需要関連品目も引き続き好調で、越境ECを含むオンラインショッピングの利用増により一定額未満の小口貨物は2.1倍、身体トレーニング用具は2.3倍、ビデオゲーム用の機器は4.7倍となった。

このほか、コンテナが前年同期比4.1倍となった。2020年下半期から、新型コロナウイルスの影響を受け、港湾労働者が減少したことによる港湾の混雑や、巣ごもり需要によるコンテナ取扱量の増加などから、世界的なコンテナ不足が発生している。需要の高まりに応じて、中国から世界へのコンテナ輸出が大きく伸び、特に米国と香港向けが拡大した。

一方、追加関税発動前と比べると、米国の輸入に占めるシェアで多くの品目が減少している。2017年上半期と比べて10ポイント以上シェアが減ったのは、データ受信器(17.5ポイント減)、その他の電気機器(23.3ポイント減)、電気式のランプ(17.4ポイント減)、機械部品(42.3ポイント減)、ビデオゲーム用のコンソール(12.1ポイント減)、スタティックコンバータ―(20.1ポイント減)の6品目で、これらの品目ではベトナムや台湾からの輸入が伸び、中国から輸入調達先を変更している様子が見て取れる。

米中両国は2020年2月に、両国間合意の第1段階と位置付ける米中経済・貿易協定(2020年2月21日記事参照)を発効させたが、双方の追加関税や米側の輸出管理上の措置などのバイデン政権発足以降も大部分は撤回されていない。米国通商代表部(USTR)のキャサリン・タイ代表は5月27日、中国の劉鶴副首相とバーチャル形式で会談を行ったが、会見後のプレスリリースでは議論の詳細には触れずに、「今後の協議に期待を示す」とのみコメントした。報道によると、全米商工会議所など約30の主要な経済団体が8月5日付で中国との貿易交渉を再開するようバイデン大統領宛てに連名で書簡を送付した(「ウォールストリート・ジャーナル」紙電子版8月6日)、サキ大統領補佐官は6日の会見で、対中関税の見直しについて「結論までの時間軸は示されていない」と述べた。

(江田真由美)

(中国、米国)

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