英国政府、UKCAマーク表示義務化の1年延期を発表

(英国)

ロンドン発

2021年08月25日

英国政府は8月24日、EU離脱(ブレグジット)に伴い、移行期間終了後の2021年1月1日から英国で新たに導入された製品基準適合マーク「UKCA」の適用義務化について、当初計画の猶予期間を1年間延長することを発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。今なお続く新型コロナウイルスの影響により、企業の移行準備が遅れるリスクなどを考慮した。

UKCAマークの導入に当たり、場合によっては第三者認証機関による適合性評価や、英国国内に認定代理人(AR)を任命する必要があるため、政府は義務化までに猶予期間を設定していた。当初計画では2021年12月31日まで、EUの基準適合マーク「CEマーク」のみでも英国市場(イングランド、ウェールズ、スコットランド)向け(注)に製品を上市(市販)することは可能とされ、2022年1月1日以降、英国のUKCAマーク表示が必要になる予定だった。

しかし、新型コロナウイルスの影響もあり、企業からは移行対応の遅れなどが問題提起されていた。こうした声を受け、政府はUKCAマーク表示義務化の開始時期を2023年1月1日とすることを決定。2021年末までに法制化する。これにより、英国市場では2022年12月31日まで、CEマークのみでの上市が可能な状態が継続する。なお、医療機器に関しては、当初計画からの変更はなく、2023年7月1日から適用される。

(注)北アイルランドは制度が異なり、CEマーク、UKNIマークなどを表示する必要がある(2020年11月9日記事参照)。

(尾崎翔太)

(英国)

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