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第2四半期のGDP成長率は16.1%、通年見通しは3~4%に下方修正

(マレーシア)

クアラルンプール発

2021年08月26日

マレーシア中央銀行と統計局は8月13日、2021年第2四半期(4~6月)の実質GDP成長率を前年同期比16.1%と発表した(添付資料表1参照)。新型コロナウイルスの感染拡大前の2020年第1四半期以来、5四半期ぶりのプラス成長となった。内需の改善および輸出の好調が最も寄与したが、厳しい移動制限令が施行された前年同期(17.2%減)からの反動増が主要因とみられる。

個人消費が5期ぶりのプラス成長

2021年第2四半期は、4月から5月中旬まで、3月上旬から続く移動制限令が緩和傾向にあったが、感染者の急増により5月12日に全国規模の移動制限令が発令、6月1日以降は「国家回復計画」が施行され、操業可能業種や出勤率の制限などの厳格化が継続した。

需要項目別にみると、GDPの55.0%を占める個人消費が前年同期比11.6%増と4期連続のマイナス成長からプラスに転じた(添付資料表1、図参照)。4月から5月中旬までの規制緩和により、労働市場および家計支出の改善が寄与した。政府消費は、感染予防対策のための支出増で9.0%増と拡大した。民間投資は、自動化・デジタル化による電気通信機器への設備投資、電気・電子など輸出型産業による新規・既存投資案件の増加で17.4%増だった。公共投資は、政府による固定資産への支出増で12.0%増と、12期連続のマイナス成長から一転した。

産業別では、農業が労働力不足によるアブラヤシの減産で前年同期比1.5%減とマイナス成長に転じたが、それ以外の産業は前年同期を上回り、2桁増と加速あるいはプラス成長になった(添付資料表2参照)。全体の56.5%を占めるサービス業は13.4%増で、プラス成長に転じた。製造業は、特に輸出型産業の世界需要増などから、26.6%増と加速した。しかし、5月25日から移動制限令が強化され、出勤率が10%から60%までに制限され、生産に大きな影響を与えている。建設業も、出勤率が一部規制されていたが、政府による大規模インフラ事業や小規模事業などの公共案件の実施促進で40.3%増と大幅に伸びた。鉱業・採石は、原油および天然ガスの世界需要改善による増産で13.9%増と9四半期ぶりにプラス成長となった。

2021年通年の成長率見通しについて、ノル・シャムシアー中央銀行総裁は、現行の「国家回復計画」がもたらす影響に鑑みて、当初の6.0~7.5%から3.0~4.0%に下方修正した。また、格付け大手のフィッチソリューションズは8月16日、長期にわたる移動制限にもかかわらず感染者数が減らないことや政治の不安定化を背景に、2021年通年の成長率予測を4.9%から0.0%に2度目となる下方修正を行った(「ザ・エッジ紙」8月16日)。

(エスター頼敏寧)

(マレーシア)

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