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北米トヨタ、2023年からケンタッキー州で水素トラック用燃料電池モジュール生産開始

(米国)

ニューヨーク発

2021年08月27日

トヨタ・モーター・ノース・アメリカ(北米トヨタ)は8月25日、2023年からケンタッキー州のジョージタウン工場〔トヨタ・モーター・マニュファクチャリング・ケンタッキー(TMMK)〕で、水素を動力とする大型商用トラック用の「デュアル燃料電池(FC)モジュール」の組み立てを開始すると発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。トヨタが掲げる2050年のカーボンニュートラルに向け、燃料電池車(FCV)を積極的に取り込んだ取り組みを加速させる。

北米トヨタの発表によると、生産を予定しているデュアル燃料電池モジュールは、重量約1,400ポンド(約635キログラム)で、継続出力は最大160キロワット。車両総重量(GVWR)8万ポンドの車両で、300マイル(482.8キロ)以上の航続距離が可能となる。このモジュールはクラス8(注1)の大型トラックに搭載する予定だ。北米トヨタはこれまで、カリフォルニア州大気資源委員会(CARB)の「ゼロおよびゼロに近い排出貨物施設(ZANZEFF)」の助成金4,100万ドルを受けて、米トラックメーカーのケンワースと貨物用FCトラックを共同開発。さらに、2020年10月には米国日野販売、米国日野製造との共同開発も発表している。北米トヨタの小川哲男社長兼最高経営責任者(CEO)は「大型トラックメーカーは、完全に統合され検証された燃料電池の電気駆動システムを購入できるようになり、クラス8の大型セグメントで排出物のないオプションを顧客に提供できるようになる」と述べた。

米国のFCV需要はまだ限定的だが、ガソリン車を含むクラス4(注2)以上の中型・大型トラック市場に関しては、セントルイス連邦準備銀行によると、2018年の販売台数が前年比17.5%増、2019年が8.0%増と拡大しており、乗用車・小型トラック市場に比べても伸びが大きい。北米トヨタの燃料電池ビジネスアナリスト(当時)のジム・カスト氏は「水素はもはや未来の燃料ではない。ゼロエミッション車に向けた目標や資金調達を背景に、ほんの数年でFCトラックを路上で目にすることになろう。その勢いは強く、また継続している」と予測する(「NOW.」6月25日)。

今回の北米トヨタの発表に対し、ケンタッキー州のアンディー・ベシア知事は「最大級のトラックが排気ガスなしで走行することを考えてみてほしい。環境にとって素晴らしいインパクトがある」と、州内での新たな事業展開を歓迎した。州経済開発局はジェトロに対し「トヨタが日本国外で燃料電池モジュールを製造する最初の例となる。水素自動車の変革の可能性は非常に大きく、トヨタが北米でこのエキサイティングな技術を開発するフロントエンドとしてジョージタウンの施設を選択したことは素晴らしいことだ」とコメントした。

(注1)人員、貨物などを含む車両総重量が3万3,001ポンド(約15.0トン)以上の重さの大型トラック

(注2)人員、貨物などを含む車両総重量が1万4,001ポンド(約6.4トン)以上、1万6,000ポンド(約7.3トン)以下の重さの中型トラック

(大原典子)

(米国)

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