世界最大級のフィンテックフェス、11月8~12日にハイブリッド開催へ

(シンガポール)

シンガポール発

2021年08月06日

シンガポール通貨金融庁(MAS、中央銀行に相当)は8月4日、同庁が主催する世界最大級のフィンテック分野の国際イベント「シンガポール・フィンテック・フェスティバル(SFF)」を11月8~12日に、オンラインと来場型のハイブリッド形式で開催すると発表した。

MASは2016年から毎年、SFFを開催しており、今回で6回目となる。テーマは、ブロックチェーン技術などの先端技術を用いて新しいインターネット社会の実現を目指す「ウェブ3.0(Web3.0)」。最初の3日間の11月8~10日には、ウェブ3.0型社会実現に必要なブロックチェーン技術などがどのように次世代の金融サービスの提供に影響を与えるか、各国の官民金融関係者が話し合う国際会議を予定している。特に会議では、(1)ブロックチェーン技術を用いた分散型金融、デジタル通貨などの金融商品、サービスの再編成、(2)金融サービスを設計するに当たってのESG(環境・社会・ガバナンス)、(3)データ認証や交換などの基本デジタルインフラについて焦点を当てるとしている。同月11~12日には、提携する米国や日本、ブラジル、ナイジェリアなど各国パートナーとのオンラインイベントのほか、金融機関のイノベーション施設の一般公開なども行われる。

MASは今回、SFFを運営する新会社「エレバンディ(Elevandi)」を創立したことも明らかにした。新会社はSFFまでに毎月開催するネットワーキングやマッチングのイベントを担当するほか、世界のフィンテック動向の年次調査レポートも発行する予定。同社の役員には、MASのソピネンドゥ・モハンティ最高フィンテック責任者のほか、政府関係者や内外の金融関係者などが就任する。

同国では2019年から、企業・産業振興政府機関のエンタープライズ・シンガポール(ESG)と首相府傘下の国家研究基金(NRF)が主催する先端テクノロジー分野のイベント「シンガポール・ウイーク・オブ・イノベーション・アンド・テクノロジー(SWITCH)」をSFFと同時開催している。SFFの詳細は同フェスティバルのホームページ外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます参照を。

(本田智津絵)

(シンガポール)

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