中銀が公認両替商への外貨販売を停止

(ナイジェリア)

ラゴス発

ナイジェリア中央銀行(CBN)は7月27日の金融政策委員会(Monetary Policy Committee:MPC)で、公認両替商(Bureau du Change:BDC)への外貨販売停止を発表した。また、CBNのゴッドウィン・エメフィエレ総裁は、BDC新規開業の申請窓口を閉鎖し、外貨は今後、商業銀行を通してのみ供給するとした。

CBNは7月28日付の通達PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)で、BDC開業申請中で登録が保留となっている事業者に対し、事前に収めた資本金やライセンス登録料の返金のため申請書類を提出するよう求めている。エメフィエレ総裁によると、今回の決定理由は、BDCは外貨の売却を1日当たり5,000ドルに制限されているにもかかわらず、多くが限度額を超えて取引し続けてきたことだという。

CBNはこれまで国内5,500カ所のBDCに対し、週平均1億1,000万ドルの外貨を販売していた。今回の決定でBDCへの外貨供給量が減少する結果、BDCでの取引額は29日現在1ドル当たり510ナイラで、MPCが開かれた27日以前と比べて約20ナイラ下落している。ジェトロのヒアリングに対し、ラゴスに拠点を持つ銀行の担当者は、今回の決定が銀行への外貨割り当ての増加につながり、外貨を必要とする企業や個人にとってNAFEX(投資家と輸入業者のためのレート、2021年5月27日記事参照)での調達が容易になるとの期待を述べた。

(谷波拓真)

(ナイジェリア)

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