中銀が公定レート改定、需給変化に応じたNAFEXレートに統一
(ナイジェリア)
ラゴス発
2021年05月27日
ナイジェリア中央銀行(Central Bank of Nigeria: CBN)は5月21日、公定レートにNAFEX(Nigerian Autonomous Foreign Exchange)レートの採用を始めた。CBNは2020年8月以来、公定レートを1ドル当たり380ナイラとしてきたが、実勢レートとして機能するBureau De Change(BDC)は約485ナイラ(5月現在)で、大きく乖離していた。新たなCBNの公定レートは5月25日現在1ドル当たり410.5ナイラで、改定前の380ナイラから約8.0%下落した(添付資料図参照)。
NAFEXは円滑な外貨供給を目的として2017年2月に運用を開始した、投資家と輸入業者のためのレートだ。各金融機関が外貨取得のため外国為替市場に入札する価格の平均値がNAFEXレートとなるため、需給変化に応じて日々変動する点で、改定前の公定レートと異なる。
在ナイジェリア日系企業はジェトロに対し、「以前から外貨はNAFEXかBDCのレートで調達しているため、外貨調達については今回の公定レート改定による影響はほとんどない。ただし、今後CBNレートの下落に追随するかたちでBDCレートが下落すると、輸入コストは上昇するだろう。また、ナイジェリアの輸入関税計算にはCBNレートが利用されているため、今回の改定で関税負担の増加が懸念される」と話した。
(谷波拓真)
(ナイジェリア)
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