保健省がハーブなど植物由来の茶に関する新たな規制を発表

(タイ)

バンコク発

2021年07月15日

タイ保健省は5月13日、消費者保護を目的として、ハーブなど植物由来の茶の取り扱いに関する告示外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます日本語仮訳PDFファイル(1.1MB))を公布した。本告示は2021年5月14日に施行されており、施行日前からの事業者は施行から2年以内に本告示を順守する必要がある。また、従来の保健省告示外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます2004年(第280号)「ハーブティー」(英語仮訳PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます))および同告示に基づく食品のカテゴリー「ハーブティー」は廃止され、「密封容器入り飲料」として扱われていたハーブティー以外の茶とともに、新たに「植物由来の茶」カテゴリーへと変更された。同時に公表された事業者向けの補足PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)日本語仮訳PDFファイル(927KB))に、これまで「ハーブティー」や今後植物由来の茶に変更される「密封容器入り飲料」を取り扱っていた事業者が、カテゴリー変更に伴って行うべき手続きが説明されている。

「植物由来の茶」は、湯などで煮出したり、抽出して消費することを目的とし、乾燥工程を経た植物の各部位から得られた材料を、荒く粉砕したり、容量を縮小(濃縮)するなどした製品、と定義される。その原料となる植物は、告示末尾リストに規定される植物のほか、保健省大臣が追加で定める植物となる。リストには野菜や果実なども数多く記載されており、野菜や果実を原料とした製品を扱う事業者は注意が必要だ。なお、ツバキ(Camellia)属のチャノキを原料とした茶は本告示の対象外で、これまでどおり保健省告示「茶」(第196号、第277号、第329号)に従う。

「植物由来の茶」を扱う製造者、輸入者および販売者は、10月7日(新規の事業者は4月11日)から順守が求められる保健省告示2021年外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます(第420号)「食品の製造方法、製造におけるツール・用具および保管」(日本語仮訳PDFファイル(606KB))のほか、包装容器やラベル表示に関する保健省告示に従う必要がある。また、茶の原料となる植物の種類によっては、花粉アレルギーなどに関する消費者向けの警告文の表示が求められる。

(谷口裕基、ウォンパタラクン・ヤーダー)

(タイ)

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