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日本の宇宙開発企業アイスペース、イスラエル企業と提携

(イスラエル、日本)

テルアビブ発

2021年07月21日

日本の宇宙開発ベンチャー企業のアイスペース(ispace)は7月19日、イスラエルの宇宙開発スタートアップ・ヘリオスとの提携を発表した。覚書署名式典が在イスラエル日本大使館で行われ、水嶋光一駐イスラエル大使やイスラエル宇宙庁のアビ・ブラスベルガー長官、ヘリオスのヨナタン・ゲイフマン最高経営責任者(CEO)らが出席。アイスペースの袴田武史共同創業者兼CEOはオンラインで出席した。

主な提携内容は、アイスペースが提供する月面探査プログラムの中で、ヘリオスが開発するレゴリス溶融機(注1)を搭載して、月面での実証実験のために輸送することで、実際の月面への輸送は2023年以降を予定しているという。

式典で水嶋大使は日本とイスラエルの宇宙開発企業のパートナーシップを歓迎した。ブラスベルガー長官は、これまで日本の宇宙航空研究開発機構(JAXA)とイスラエル宇宙庁との間での交流はあったものの、今回、両国の宇宙開発協力の初めての具体的な連携事例が民間企業同士の取り組みから生まれたことを称賛し、今後のさらなる両国のパートナーシップ促進に期待を示した。

アイスペースは2010年9月に設立。月面資源を中心とした宇宙資源を活用する宇宙インフラを構築し、地球と月を1つのシステムとして捉えて、持続性のある世界を実現することを企業理念としている。2020年12月にはシリーズB追加ラウンドを行い、調達累計額は140億5,000万円に達する。月面データの調査支援・販売のほか、月面への高頻度輸送サービスや、ペイロード(有償貨物輸送)サービスを提供する。

同社は「J-Startup」(注2)に認定されており、JAXA、ルクセンブルク政府とも月面資源開発で連携。また2021年4月14日には、アラブ首長国連邦(UAE)のモハメド・ビン・ラシード宇宙センター(MBRSC)とも、同国初となる月面輸送に向けたペイロードサービス提供契約を締結している。

なお、日本・イスラエル間の宇宙開発に関連する企業の動きとしては、2020年6月にスペースデブリ(宇宙ごみ)の除去サービスに取り組む日本のアストロスケールが、人工衛星寿命延長などのサービスを行うイスラエル企業エフェクティブ・スペース・ソリューションズの知的財産権を取得し、同社の研究開発(R&D)拠点として運営している。

写真 水嶋大使の開会あいさつ(ジェトロ撮影)

水嶋大使の開会あいさつ(ジェトロ撮影)

写真 ブラスベルガー長官の祝辞(ジェトロ撮影)

ブラスベルガー長官の祝辞(ジェトロ撮影)

写真 袴田CEOの基調講演(ジェトロ撮影)

袴田CEOの基調講演(ジェトロ撮影)

写真 MOU署名後の記念撮影(ジェトロ撮影)

MOU署名後の記念撮影(ジェトロ撮影)

(注1)月面資源開発で分析対象となる各種物質(例:酸素)を抽出するため、これらの物質を多く含む月表面の砂(レゴリス)を溶融するための装置。

(注2)J-Startupは、経済産業省が推進するスタートアップの育成支援プログラム。

(吉田暢)

(イスラエル、日本)

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