小米科技がスマホ出荷台数でアップルを逆転、チップ不足でコストは上昇

(中国)

広州発

2021年07月28日

米国の市場調査会社カナリスは7月15日、2021年第2四半期(4~6月)の世界スマホ出荷台数を発表した。それによると、中国のスマホ大手の小米科技が米国のアップルを抜き、初めて世界シェア2位となった。ちなみに第1位はサムスンとなった。

カナリスよると、小米科技のスマホ出荷台数は前年同期比83%増で、世界シェアは17%、国内大手のOPPO広東移動通信(オッポ、広東省東莞市)と維沃移動通信(VIVO、広東省東莞市)もそれぞれシェア10%を占めた。小米は国外市場開拓の推進によって市場シェアを急速に伸ばした。小米の2021年第2四半期の地域別出荷量は、ラテンアメリカで前年同期比4倍、アフリカでは2.5倍、欧州では50%増となった。

他方、国内出荷台数をみると、足元ではやや低調だ。中国通信院によると、2021年上半期の全国スマホ出荷台数は1億7,400万台で、前年同期比13.7%増加したものの、6月単月では前年同月比10.4%減となった。

業界関係者によると、6月にはECのビッグセール「618セール」(2021年6月28日記事参照)のため、前月比で11.7%増加したものの、前年同月比では10.4%減となった。

スマホメーカーのRealme(深セン市鋭尓移動通信)の中国区CEOの徐起氏は「2021年はスマホ市場だけでなく、PC市場でもチップ不足が生じており、原材料価格上昇の影響で需給関係が大きく変わった。スマホのコストは大幅に上昇しており、下半期も上昇圧力を避けられないだろう」との見解を示した。

(梁梓園)

(中国)

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