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工信部、自動車分野の各標準の策定・改正の方針を発表

(中国)

北京発

2021年07月01日

中国の工業信息化部は6月28日、自動車分野の各標準の策定・改正の方針をまとめた「2021年自動車標準化工作要点外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」を発表した。同文書では、第14次5カ年規画や「新エネルギー車産業発展規画(2021‐2035)」などの自動車分野の各規画を踏まえ、今後、重点的に修正や策定をする標準の対象分野や具体的な技術が示された(注1)。

重点領域として挙げられた、新エネルギー車、スマートコネクテッド車、車載電子部品などの戦略性新興分野においては、関連する標準の研究・制定を加速させる。具体的には、燃料電池車、電動車の航続距離や車載水素システムなどの標準を策定・修正するほか、動力電池の回収サービス網に関する標準の策定を完了させる。

また、自動車の省エネや安全など、基礎分野の標準の改善については、乗用車の燃料消費量の評価方法および指標の標準に関する研究を開始するほか、乗用車のシートベルトシステムや座席の強度に関する強制性国家標準の改定・改善などを行う。

グリーン・低炭素およびスマート製造に関しては、車両生産企業と製品の全ライフサイクルについての炭素排出算定方法に関する標準の研究などを行う。

このほか、中国が国際的な標準の策定に積極的に関与していく方針も示された。具体的には、国連の自動車基準調和世界フォーラム(WP.29、注2)の枠組みにおいて、中国が「自動運転とコネクテッド車に関するワーキンググループ」の副議長や、「自動運転の機能要件」「電気自動車の安全性」「電気自動車と環境」などの非公式ワーキンググループの共同議長・副議長を務めていることから、それらの枠組みの下での技術規制の策定・調整に深く参加し、動力電池の耐久性や燃料電池の安全などについて、世界的な技術規定の研究と制定に全面的に参与するとしている。

また、「一帯一路」に関する国家戦略を実行するため、関係国・地域において、専門家グループを組織し、研修などを実施することで、国内外の標準策定機構の間での対話と協力を促進するとともに、中国標準の「海外進出」を積極的に支援するとの方針も示した。

なお、世界的な標準策定における中国の動向について、中国米国商会が発表した白書では、国家標準化管理委員会が発表した「2020年全国標準化工作要点」において、その存在が示された「中国標準2035」など、中国の標準を国際標準に採用させるための取り組みが水面下で進んでいる、との懸念が示されていた(注3)。

(注1)中華人民共和国標準化法によると、標準とは、農業、工業、サービス業、社会事業などの領域で統一が必要な技術要件を指す。標準は、国家標準、業界標準、地方標準、団体標準、企業標準を含む。国家標準は、強制標準、推奨標準に分けられ、業界標準、地方標準は推奨標準となっている。

(注2)国連の自動車基準調和世界フォーラム(WP.29)は、安全で環境性能の高い自動車を容易に普及させる観点から、自動車の安全・環境基準を国際的に調和させることや、政府による自動車の認証の国際的な相互承認を推進することを目的としている。同フォーラムは、国連欧州経済委員会(UN/ECE)の下にあり、傘下に1つの運営委員会と6つの専門分科会を有している。分科会で技術的、専門的検討を行い、検討を経た標準案の審議・採決を行っている。

(注3)「中国標準2035」については、政府内部で研究中とされ、その内容は現時点で公表されていない。一方で、国家標準化管理委員会が発表した「2020年全国標準化工作要点」においては、「中国標準2035」の研究を踏まえ、「国家標準化戦略綱要」などを策定することが示されていた。

(藤原智生)

(中国)

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