新型コロナ禍でも金融サービスが上半期に約6%成長、フィンテックも好調

(シンガポール)

シンガポール発

2021年07月01日

シンガポール通貨金融庁(MAS、中央銀行に相当)のラビ・メノン長官は6月30日、2021年上半期に金融サービス分野(持ち株会社を除く)の伸びが、前年同期比約6%増との見通しを示した。「新型コロナ禍」で同国経済が大きな打撃を受ける中でも、2020年に同部門は5.1%増を達成した。

MASの発表によると、金融サービス分野は全ての部門において成長を達成した。銀行が手数料収入の堅調な伸びに支えられたほか、保険も一時払い保険商品の需要が大きく拡大した。さらに、決済サービスも、法人も個人もオンライン決済への切り替えが進む中で好調だった。同国における運用資産総額は2020年末時点で、4兆7,000億シンガポール・ドル(約390兆円、Sドル、1Sドル=約83円)と、前年比17%増加した。

また、フィンテック分野のスタートアップへの投資は2020年、前年を30%超上回る過去最高の14億Sドルだった。2021年上半期のフィンテック部門のスタートアップの資金調達総額は約6億5,000万Sドルに達し、引き続き堅調だ。MASによると、金融サービスとフィンテックの両分野が2020年に、合計で2,500人もの新規雇用を創出した。金融機関は2021年も、テクノロジーや資産運用、法人サービス、保険などの需要が堅調なことから、新たに約6,500人の新規雇用を創出する見通しだとしている。

2021年のGDP成長率予測「4.0~6.0%増」の上限を上回るとの見通し維持

一方、MASは、新型コロナウイルスの再感染拡大で先行き不透明感が高まる中でも、2021年のGDP成長率が公式予測レンジ「前年比4.0~6.0%増」の上限を上回るとの同庁の予測を維持した(2021年5月25日記事参照)。同国では、5月16日から感染再拡大を受けて、感染防止対策を再強化した後、6月14日から段階的に経済活動を再開している(2021年6月21日記事参照)。MASと貿易産業省は8月に、2021年第2四半期GDP成長率のデータがそろった段階で、2021年通年のGDP成長率予測を見直す予定。

(本田智津絵)

(シンガポール)

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