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韓国産業界、原子力産業の活性化とSMRの早期商用化を提言

(韓国)

ソウル発

2021年07月02日

韓国の全国経済人連合会(経団連に相当、以下、全経連)は6月24日、脱炭素化実現の重要な手段の1つとして世界で開発・商用化が進められている小型モジュール炉(SMR:Small Modular Reactor)(注1)について、韓国の現状と課題に関する提言を発表した。

韓国では、多目的小型原子炉のSMART(System-integrated Modular Advanced Reactor)を開発し、2012年に標準設計認証を取得した。最近では、第9回原子力振興委員会(2020年12月)において、革新型SMRの開発に今後8年間で4,000億ウォン(約400億円、1ウォン=約0.1円)の投資を行うため、予備妥当性調査の推進を決定した。他方、全経連によれば、原子力産業の衰退(注2)、許認可整備、商用化戦略など課題も抱えているとしている。提言の各論は下記のとおり。

1.原子力産業の活性化

(1)エネルギー基本計画、電力需給計画およびカーボンニュートラル計画などエネルギー関連政策・計画に原子力発電を拡大する内容を盛り込む。

(2)シンハンウル1・2号機の稼働、3・4号機建設の再開など原子力発電所運営を適正化する。

(3)科学的に安全性が立証された場合、既設の原子力発電所の寿命を延長する。

2.SMRに適した許認可体制の完備・政策的な支援の強化

(1)革新型SMRの開発段階からSMRに適した許認可体制を準備し、適切な時期に適用する。

(2)格納容器の基準緩和、原子力発電所周辺の疎開区域の縮小、安全システムなどSMRに適合した安全基準を策定する。

(3)各省庁(科学技術情報通信部、産業通商資源部および原子力安全委員会)に分散しているSMR関連の政策を統括する組織を新設し、政策的支援を統合する。

3.商用化戦略の策定

(1)革新型SMR第1号機の建設計画を早期に策定する。

(2)老朽化した石炭火力発電所、産業団地用の熱併給発電所などの既設発電所をSMRに代替する中長期計画を策定する。

(3)開発途上国などに対する輸出戦略を策定する。

(注1)出力300メガワット(MW)前後の小型原子炉。

(注2)科学技術情報通信部によれば、2019年における原子力産業の売上高は24.5%減少(2016年比)、輸出額は83.0%減少。

(当間正明)

(韓国)

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