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新型コロナ規制撤廃では欧州で先行、水際対策は継続

(アイスランド)

ロンドン発

2021年07月21日

欧州各国で新型コロナウイルス感染に伴う規制が緩和される中、アイスランドはその先頭を走っている。同国政府は6月25日、規制を翌26日に全面的に撤廃すると発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。社会的距離の確保義務や集会の人数制限、マスクの着用義務、営業時間の制限などを解除した。スバンディス・スバーバルスドッティル保健相は6月25日の記者会見で「国内規制の撤廃は北欧で初めてで、欧州でもおそらく初めてだ」と述べた(6月25日付「モルゲン・ブラディット」紙)。

アイスランドでは、2020年3月16日から感染防止のための各種規制を導入してきたが、広範な店舗閉鎖や外出禁止命令などの強力なロックダウンは一度も実施せずに、感染者や死者を抑えてきた。EUの欧州疾病予防管理センター(ECDC)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますによると、7月16日時点のアイスランドの感染者数は累計6,718人、死者数は累計30人。政府の6月25日の発表によると、2021年以降の死者はわずか1人にとどまっている。

感染抑制に成功した背景には、政府が早くから検査や濃厚接触者追跡を積極的に展開したことがある。2020年4月には感染者追跡アプリ「Rakning C-19」の運用を開始しており、早期隔離で感染の拡大を防いだ。加えて、水際対策も徹底してきた。同年3月には海外全域をリスク地域に指定し、海外渡航後に帰国するアイスランド居住者に14日間の自主隔離を義務付け、4月には対象を全ての入国者に拡大。その後は複数回の検査による隔離期間の短縮や、高リスク国からの渡航者の政府施設での隔離など、時々の情勢に応じて輸入感染防止に努めてきた。

さらに、ワクチン接種も順調に進んでいる。接種は2020年12月29日に始まり、ECDC外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますによると、7月11日時点で1回目接種完了者は全成人(18歳以上)の90.0%、2回目接種完了者は82.6%に達している。いずれも欧州経済領域(EEA、注1)参加国の中で最も高い割合だ。

輸入感染にはなお警戒

国内での感染収束やワクチン接種進展を踏まえ、政府は6月25日、7月1日以降の水際対策のさらなる緩和も発表。出発地を問わず、ワクチン(注2)接種完了後14日経過している入国者や、感染回復証明を提示する入国者、2005年以降に生まれた未成年者に対しては、渡航前PCR検査の陰性証明書の提示と、入国後2回のPCR検査とその間5日の自主隔離を免除した。

しかしその後、アイスランド国内でもデルタ変異株による感染が増加。政府は7月19日、ワクチン接種完了者と回復証明提示者に渡航前PCR検査を27日から再び義務付けると発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。政府は規制再強化を含め柔軟に対応し、今後も感染抑制に徹する考えだ。

(注1)EU加盟国とノルウェー、アイスランド、リヒテンシュタインの計30カ国

(注2)欧州医薬品庁(EMA)または世界保健機関(WHO)が承認したワクチンに限定

(アダオラ・キング)

(アイスランド)

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