武漢市が湖北省港口集団を設立

(中国)

武漢発

2021年07月20日

中国・武漢市政府は6月30日、湖北省港口集団(以下、省港集団)の設立を発表した。武漢市が中心となって設立する国営企業で、湖北省内における各市河川港の一元的な管理・運営を行う。同日、襄陽市、宜昌市、黄石市など湖北省の各市政府と湖北省交通投資集団が、長江や漢江流域に持つ国有河川港を省港集団に譲渡する協定を締結した。今後は、省港集団が省内各市の河川港を子会社として管理し、港湾施設の効率化を進める。省港集団の責任者は「(省港集団の)開業後、湖北省内の貨物取扱量は1億トンから2億500万トンに増加する」との見込みを示した。

写真 武漢新港のコンテナターミナル(ジェトロ撮影)

武漢新港のコンテナターミナル(ジェトロ撮影)

武漢市では水運と鉄道貨物を接続するプロジェクトが始動

湖北省内を流れる長江の距離は1,061キロで、流域には18カ所の河川港がある。湖北省の河川港の貨物取扱量、貨物輸送量は、長江中上流域で規模が大きく、湖北北省政府は2014年に「武漢新港を中心に省内の港湾資源を統合、河川物流の中核に成長させる」との目標を掲げ、近年、港湾機能の強化に取り組んできた。

武漢市では、陽羅国際港(注)水運・鉄道連携輸送プロジェクト(第2期)が始動し、8月1日から船舶と鉄道を接続する施設のテスト操業が始まる。投資総額は28億元(約476億円、1元=約17円)で、長江流域での水運と鉄道を接続するプロジェクトとして最大規模となる。今後、鉄道が同港まで直接乗り入れることで、直接、船舶と鉄道の貨物を載せ替えることが可能となる。本施設は、2022年内に本格稼働を始め、2023年までに貨物輸送量で年間50万TEU(20フィートコンテナ換算)を見込む。

(注)陽羅国際港は、武漢新港内にある長江中流域で最大級のコンテナターミナル。

(李成一)

(中国)

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