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南ア政府、国営航空会社の経営再建に向け51%の資本売却に合意

(南アフリカ共和国)

ヨハネスブルク発

2021年06月17日

南アフリカ共和国のプラビン・ゴーダン公共事業相は6月11日、経営再建中の国営南アフリカ航空の51%の資本売却を内閣が承認したと発表した。「新型コロナ禍」以前から経営難に陥っていた南ア航空は、2019年に会社更生法を適用している。国内線・国際線ともに大幅な減便・路線縮小を余儀なくされるとともに、今後の救済・経営再建に国内外から注目が集まっていた(2020年7月21日記事参照)。

ゴーダン公共事業相は、南ア政府は国内の黒人投資家らで構成されるTakatsoコンソーシアムが南ア航空の資本51%を取得し、残り49%を南ア政府が保有する協力覚書(MoU)を結んだと述べた。同コンソーシアムを構成するのは、アフリカ域内のインフラに投資する南アの投資ファンドで、ヨハネスブルクの第2空港であるランセリア空港にも出資参画するHarith General Partnersや、南アの大手航空機リース会社で、2020年12月に国内で格安航空会社(LCC)事業・LIFTを開始したGlobal Airwaysなどだ。デューデリジェンス終了後、初期段階として南ア航空は約30億ランド(約240億円、1ランド=約8.0円)の出資を受ける予定だ。

また、ゴーダン公共事業相は、今回の決定を、財政難に苦しむ南ア政府の国庫に負担をかけずに国内で南ア航空再建に向けた解決策を生み出すことができた南アの国力を証明するものだとし、政府の取り組みを強調した。さらに、資本売却後も、政府が海外企業からの買収について拒否権を与える「ゴールデン・シェア」を維持する予定だと述べた。なお、南ア航空の運航の本格的な再開や増便に関する具体的なスケジュールや内容は現時点では発表されていない。

南ア経済団体連合会(BUSA)は、南ア国内の民間投資家に過半数の資本譲渡を決定した南ア政府の対応を歓迎するとともに、政府は今後も継続して非合理な国営企業の経営の見直しを進めていくべきだとした。他方で、一部報道によれば、過去に南ア航空の労働者の賃上げ要求のために大規模なストライキを実施した、国内最大級の労働組合・南ア全国金属労働組合(NUMSA)と南ア航空客室乗務員協会(SACCA、2020年2月18日記事参照)は、政府による資本売却決定プロセスが不透明だと非難している(「EWN」6月11日)。

(高橋史)

(南アフリカ共和国)

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