連邦政府、「COVID証明書」発行方法の詳細発表

(スイス)

ジュネーブ発

2021年06月15日

連邦参事会(内閣)は6月4日、新型コロナウイルスに関する「COVID証明書」発行の詳細外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。同証明書は新型コロナワクチン接種や、感染後の回復、検査の陰性結果を証明することができ、連邦政府の電子署名が含まれたQRコードを記載した紙または電子媒体で提供する。また、7日から専用のスマートフォンアプリのダウンロードが可能となり、QRコードを読み込むことでアプリ上に証明書を電子的に保存することが可能となった。証明書の発行は7日から、各発行機関(予防接種センター、病院、薬局など)で段階的に開始しており、30日までに全ての発行機関で発行が可能となる見込み。

各証明書の発行の手順は以下のとおり。

○ワクチン接種証明書

スイスが承認したワクチンの所定回数の接種が完了した場合、6月29日までは、接種した州のガイドラインに沿って発行を依頼することができる(州が指定する病院から送信されるSMSに必要事項を記入し証明書を入手するなど)。30日以降に接種が完了した場合は、接種場所で発行される。証明書の有効期限は、最後の接種日から180日(有効期限は新たな科学データに基づいて変更となる可能性がある)。

○回復証明書

新型コロナウイルス感染がPCR検査によって確認され、その後回復して隔離が解除された場合、6月14日からオンラインで各州当局に証明書の発行を依頼できる。証明書は7日以内に郵送で届く。証明書は感染が確認された日から数えて180日間有効。

○陰性証明書

PCR検査の結果が陰性だった場合、6月30日以降、証明書がアプリに直接送信される(有効期限は検体が採取されてから72時間)。迅速抗原検査の結果が陰性だった場合は、検査センターが証明書を発行する(有効期限は検体採取から24時間)。自己検査の場合、証明書は発行されない。

スイスの「COVID証明書」は「EUデジタルCOVID証明書」と相互に認証できる仕組みとなる予定(2021年6月2日記事参照)。現在、連邦参事会はスイス国内および海外渡航時の「証明書」のより詳細な使用方法を規定する法令改定を行っており、6月23日に決定する予定だ。

(城倉ふみ)

(スイス)

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