四川省成都市で2つ目の国際空港が開港へ

(中国)

成都発

2021年06月21日

中国の成都天府国際空港(以下、天府空港)が6月27日に開港する。新空港の開港により、成都市は北京市、上海市に次ぎ、2つの国際ハブ空港を有する3番目の都市となる。

現在、中国国際航空、四川航空、東方航空、成都航空、祥鵬航空、厦門航空、吉祥空港と春秋航空の8つの航空会社が乗り入れを表明している。6月30日から7月13日まで、天府空港では北京市(首都国際空港、大興国際空港)、上海市(虹橋国際空港、浦東国際空港)、広州市、深セン市、杭州市、南京市、アモイ市、武漢市、その他の商業都市間のルートを含め188便が毎日、離着陸する予定だ。7月14日からは、北京市・大興国際空港、上海市・浦東国際空港、杭州市、南京市間などとの商業ルートの発着頻度を増やすと同時に、麗江市、桂林市、北海市間などの観光ルートも追加し、夏の旅行ニーズを満たすため毎日の便数を271便までに増やす計画だ。Ctrip(携程)や一部の航空会社の公式ウェブサイトでは、天府空港発着便のチケットは事前販売されており、6月27日発の便を購入できる。

民航西南地区管理局と四川省発展改革委員会の共同発表によると、天府空港は以下の4つのシーズン(注)を経て、成都双流国際空港からの国際線と一部の国内線の移行を完了させる計画だ。

  • 第1シーズン(開港日~2021年10月30日)271便/日。
  • 第2シーズン(2021年10月31日~2022年3月26日)579便/日。
  • 第3シーズン(2022年3月27日~2022年10月29日)857便/日。
  • 第4シーズン(2022年10月30日~2023年3月25日)1,138便/日。

天府空港は成都市の南東に位置し、市内中心部から51.5キロ離れている。中国の第13次5カ年(2016~2020年)規画期間中に計画された国内最大の民間輸送空港として、3本の滑走路と2つのターミナルを有する、総面積71万平方メートルの国際空港だ。将来的には最大6本の滑走路と4つのターミナルの建設が計画されている。今後、天府空港は、成都市の国際航空ハブの主要拠点として位置付けられ、旅客と貨物輸送の中核機能を担うことになる。

開港後に、東京、大阪、札幌市との直行便を含む、成都双流国際空港の全ての国際線を天府国際空港に移行する予定だ。日本との貨物便については、現状は成都市~東京が週1便、成都市~大阪が週3便だが、今後、天府空港で増便が検討されている。

(注)中国の航空会社は「夏と秋」「冬と春」のシーズンに分けてフライトを調整する。

(陳果)

(中国)

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